2008/11/16

花屋で

SDIM5275 (by slowhand7530)

ひとりの男が花屋に入る
そして花をえらぶ

SDIM5280 (by slowhand7530)

花屋の女が花をつつむ
男はポケットに手をいれる

SDIM5282a (by slowhand7530)

銀貨をさがそうと
花代の銀貨を

SDIM5286 (by slowhand7530)

が 同時に
ふと

SDIM5288 (by slowhand7530)

彼は胸に手をあて
ばったり倒れる

SDIM5299 (by slowhand7530)

彼が倒れるのと同時に
銀貨が地べたにころがる

SDIM5307f (by slowhand7530)

花もまた落ちる
男と同時に
銀貨と同時に

SDIM5310 (by slowhand7530)

そして花屋の女が立ちつくす
そこに銀貨はころがって

SDIM5315 (by slowhand7530)

花は散らばり
男は死んで
もちろんたいへんないたましさ

SDIM5327 (by slowhand7530)

花屋の女は
何とかしなければ
しかしどうしてよいかわからない

SDIM5331 (by slowhand7530)

わからない
何からやってよいものか

SDIM5353 (by slowhand7530)

やるべきことがたくさん
その死んだ男
その散らばる花

SDIM5369 (by slowhand7530)

そしてその銀貨
しかも銀貨はなおころころと
ころがりやまず

「プレヴェール詩集」(絶版) 平田文也訳 ほるぷ出版

13 件のコメント:

  1. 倒れた男に、まず駆け寄るべきか、

    転がり続ける銀貨を拾わんと、駆け出すのが先か、

    どちらを優先すべきか、は・・

    物語が描かれた、その時代の世情によるのでしょうね(・ω・)

    TiM3

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  2. フランスっぽいでしょ。昔の。
    行ったことはありませんが(笑)。

    絶版とはいえ無断で掲載はまずいので
    ほるぷ出版にブログ掲載許可の依頼をメールで出しました。
    駄目って言われたら明日あたり写真だけになってると思います(笑)。

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  3. ♪地べたをころがる銀貨を追っかけて

    裸足で駆けてく陽気なサザエさん♪

    ・・あ、何か違う。。

    TiM3

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  4. この詩の魅力は何なのかを考えるとよくわからなくなる。
    まず映画的。これは映画のワンシーンですよね。
    スナップショット的でもある。
    出来事は悲劇的なんだけど、動転して立ちつくす店員と転がるコインにはおかしみがある。
    つまりこの詩のエッセンスはペーソスとアイロニーです。
    ペーソスというのは哀感。
    アイロニーというのはおかしみ。

    サザエさんの魅力とは何か。
    どこにもいっさい陰のない人物像。
    その陽気さの裏には秘められた狂気がある。
    ほんまかー?

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  5. >サザエさんの魅力とは何か。
    >どこにもいっさい陰のない人物像。

    ・頬かむりをし、イマドキ唐草模様の風呂敷をかついでる泥棒の造型
    ・いつも「ぶあっかもん!」と怒られるも、決してキレないカツオ
    ・頭部幅と首周りのアンバランスさのもたらす、キャラたちの絶妙なデフォルメ感
    ・作者が今も存命で、アニメ版の演出に対しどこかから遠隔指示してそうな、頑な世界観

    なども魅力だと思います。

    TiM3

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  6. とかげ11/19/2008

    美しい詩ですね・・・・
    で、サザエさんですけど、長い間に声優が数名代わっていて寂しい・・・

    んでもってshinさん、写真エロすぎです・・・・

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  7. TiM3さん。
    サザエさん問題は深いです。
    いずれ再考すべき時が来ると思います(たいそうな(笑))。

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  8. とかげさん。
    ぼんやりこの詩と写真を見ていてふと気が付きました。

    この詩には隠喩がある。
    花はもちろん性的な意味だ。
    花屋は遊廓、花屋の店員は娼婦。
    男は遊廓に女を買いに来て行為のあと絶命。
    ポケットが女性器を意味することは心理学的にも有名だし、
    ポケットに手を入れてお金を探すというのは性行為のあとの支払いを想像させる。
    絶命した男のそばで茫然と立ちつくす娼婦。
    転がるコインは哀れな男の命の隠喩。

    いや、プレヴェールが本当にそのつもりでこの詩を書いたかどうかはわかりませんが、そのようにも読める詩です。

    女店員の動揺の大きさ。
    「やるべきことがたくさん」というのはそういう場所での「死」の取り扱いの煩雑さを何となく連想させます。
    花屋の店頭での死であれば救急車だけですみますが、売春宿での死となればさらに警察や遊廓の管理者への事情説明、男の家族への連絡、妻の登場。いろいろ大変そうです。
    とかげさんの指摘でなんとなく腑に落ちた気がします。

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  9. 平田文也さん、、、気になります。
    「立ちつくす」「たいへんないたましさ」「ころがりやまず」
    こんな言葉を選ぶ人ってどういう人なんだろう、、、
     翻訳作品が原作者と翻訳者の共同作品だとしたら、この言葉を選んだときに一番シンクロするものを感じたんでしょうね。
     それにしてもshinさんはこういう作品とどうやって出会っているんですか?

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  10. あ、それと、写真がエロティックっていうの、とかげさんと同感です!

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  11. 新しい言葉遣いを知ると脳の地平が新たに切り開かれる感じがします。
    言葉は未知のイデアの切り込み隊長みたいなものでしょうか。
    その言葉が切り開いた地平に新たに花が咲いたりします。

    えー、この詩は僕が詩に興味を持っていた大学の頃に買ったマガジンハウスの月刊雑誌「鳩よ!」に載っていました。24年前の雑誌。
    当時から恥ずかしい雑誌でしたが今読んでもすごく恥ずかしい。
    ただマイナーな詩の世界をなんとかメジャーにしようとする意気込みは伝わってきます。この雑誌は2回だけ買って、その二冊がまだ本棚に残っています。

    写真がやっぱりエロいかな~。本人にはまったく色気ないんですけどね(笑)。

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  12.  鳩よ!ありましたね。独特の筆のタッチの題字だったのを覚えています。中身をみたことはないのですが、恥ずかしい感じなんですか?何だか心のやわらかいところに入り込んでくる感じなのかなぁと想像します。
     
     写真はやっぱりエロいというかセクシーですよ。本人にはないはずはないと思います。ないものは出て来ないと思います。自覚のないセクシー、、、それこそ本物です(言い過ぎかも)。

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  13. みゆさんありがとうございます。
    「鳩よ!」はねー。採り上げる詩はいいんですが紹介の仕方がちょっとはしゃぎすぎというか、若い世代に少しおもねった感じが恥ずかしかったです。
    もともと詩というものが非常にパーソナルなもので、個人個人がこっそり楽しむものなんだけど、(というか僕にとっての詩はそんなイメージなんですが)、それを何とかメジャーの路線に乗せようとすることに無理があったような気がします。
    でもそういう僕もそんな昔の雑誌を未だに捨てずに持っているわけですから、彼等はその出版活動を通じてある種の歴史的任務を果たしたのかもしれません。

    セクシーさについては、自分ではわかりません(笑)。
    これは以前mixiか何かに書いたことがあるかも知れませんが、ずっと以前に勤めていた職場でたまたま僕がカルティエの三連リング(これもたしかコクトーのデザイン)をしてみたいと言ったら同僚のコメディカル(女性のエコー技師さん)に一笑に付されたことがあります。その時に僕は、(別にショックとか言うわけではなく)、そうか、僕はそういうものが似合う人ではないんだとわかりました。
    (男って、一般的に自分が発している信号に鈍感で、どんなものが自分に似合うかをきちんと把握している人って少ない気がしますね)
    うん。まあ、僕にも多少とも色気というものはあるのかも知れないけど、少なくともわかりやすい色気はないということは確かだと思います(笑)。
    でもフォローアップのお言葉はうれしかったです。

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