2011/02/20

ミュージック熱

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もうすぐ春だし冬物バーゲンセールでオーバーを買いに神戸の三宮へ行く。
僕が今着ているオーバーは10年以上前に買ったもので
寒い季節は写真散歩の時にポケットに何本もレンズが入るのですごく重宝していたけど
もうよれよれでチャックも壊れてしまった。
L.L.Beanへ行ってメインワーデンズパーカーを見たけど
あまりにもヘヴィーデューティーなのと、胸ポケットのレンズの出し入れに手間取りそうなので断念する。
でもマイナス30度の耐寒性能は蠱惑的。南極へ行く用事が出来たら買うことにしよう。
Eddie Bauerでノースウェストフォレストダウンパーカーがすごく気に入ったので買う。

三宮センター街へ行き明石焼き600円を食べる。とても幸せ。高級料理より好き。
そのあとナガサワのDENへ行って万年筆を見る。
最近僕は万年筆に首ったけ。
それというのも仕事で使っていたモンブラン149をなくしたからだ。
いや、正確に言うともう見つかったんだけど。

なくして数日間、職場のあちこちで聞いて回ったけど出てこない。
家の中も探したけど出てこない。
ああ、もうあれは出てこないな。しようがない。誰かが使ってくれるだろう。
そう思って、じゃあ新しい万年筆を探さなきゃと
以前から気になっていたペリカンのM1000とか、ネットで見ているうちに俄然欲しくなってきた。
それから僕の好きな筆致の、縦太横細の字の書けるスタブというペン先(ニブ)を調べているうちに
渡りに舟と言うんだろうか、
「趣味の文具箱」という雑誌の最新号(vol.18)がなんと、そのスタブを含むペン先特集だ。
さっそく注文する。

妻から職場にいる僕にメールが来た。
万年筆が洗濯機から出てきたよと。
洗濯機は僕も二回頭を突っ込んで探したけど見つからなかった。
でも実は洗濯機のゴムのパッキンの中に埋もれていたらしい。

さて、でも「趣味の文具箱」最新号はアマゾンの密林から予定通り届くわけだ。
僕は当然その雑誌を持ってお風呂に入る。
そして額から汗を流しながらその雑誌の記事をじっと見つめているうちに
買わねば。
買わなくてはなるまい。
買わなくてどうする。
という言葉が頭の中でぐるぐる回り出して
ま、それは大げさだけど、一番評判のよさそうなプラチナのミュージックニブを購入した。

それは比較的安いのはいいけど(1万円)、来てみて驚いたのがその華奢な作り。
気持ちがしゅんとなるくらい細くて軽い。
いや、たしかにこういう細さと軽さを好ましく思う人もいるだろうけれども。
やっぱりこういうものは一度試筆してから買うべきなのだ。

で、ぼんやりネットでいろいろ見ていると
中屋万年筆というところがプラチナのニブで魅力的なペンをいろいろ作っている。
当然プラチナのミュージックニブも付けられる。
その中のブライヤーという、パイプの材料の木で出来た万年筆がとても魅力的に見えた。

ツイッターで呟いたら、僕のブログに時々遊びに来てくれるparadisさんが
神戸のナガサワに置いてるかもよと教えてくれた(paradisさんサンキュ(^_^))。
で、ナガサワの店員さんにツイッターでメッセージを送ったら
中屋ブライヤーと同じ規格の#3776のブライヤーなら置いてますと教えてくれた。
(余談だけどツイッターが現実に役に立ったのはこれが初めての経験です)
で、今日はそういう目的もかねて神戸にやってきた。

で、そのブライヤーだけど、
首軸の太さが先日買ったプラチナバランス#3776とあまり変わらない。ペン本体も思ったより軽くて短い。
もっとどっしりしたペンを想像していたので意外。

それでお姉さんに中屋の他のペンを見せてもらう。
セルロイドに漆塗りのライターモデルの首軸はブライヤーより太くて幾分持ち応えがある。
朱や緑はきれいだけど黒の4万円より1万7千円高い。
それでその黒を選べば浮いたお金でペン先とクリップをルテニウムという金属の仕上げに出来る。
黒地に銀だからかっこいいと思う。
ペン先はもちろんミュージック。
とりあえず見積もりをメールで送ってもらうことにする。

それから店内をぶらぶらして、ペリカンM1000BBを試し書きさせてもらう。
パイロットのミュージックの試し書きもさせてもらう。
フローはよいがペン先が割れたり当てるだけの軽い書き方でもフローの遅れがある。
これは僕の持ち方のせいかもしれないけど、書き味はプラチナの方が当たりが軟質でなめらかで追従性がいい感じ。
ペン本体はパイロットの方がいいけど、書き味を優先するのでここでパイロットに宗旨替えするわけにはいかない。
お姉さんにパイロットを返して帰宅。

いや長々しい言い訳です。
カメラ道楽に、万年筆道楽。
まったくばかに付ける薬はありません。



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4 件のコメント:

  1. いや〜、shinさん、カッコいいっす!
    おっさんは、こうでなくっちゃ。 (^_^)
    そこらへんの若い兄ちゃんやねーちゃんには理解できない世界。
    「道楽」はおっさんに許された不可侵の領域なのであります (^_^)

    ちなみに僕のコダワリは「ぺんてるサインペン」です(笑)
    コレがないと落ち着かない。
    赤と黒、常に職場のデスクに常備してます。

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  2. t-s-wegnerさんありがとうございます。
    ぺんてるサインペン!なつかしいです。
    僕らが小学校の時からありましたよね。
    あのサインペンの匂いをまだ覚えています。
    記憶は匂いと結びついていることが多いですね。

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  3. こんばんは。bouquet-nです。
    手書きの文字の力強さって、いいですね~。
    ペン先のしなり具合が良さそう。
    いろんなこだわり、楽しいですね^^
    そうそう臨済先生も「自らを信ぜよ」とおっしゃっているではないですか。
    そのまま突っ走ってくださいw
    もう~、あの本では激しく「喝」を入れられまくって笑いが止まらないのですが(爆)

    しばらくcahierの方をメインにすることにしました。
    あまりキレイなものは登場しないです(汗)

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  4. bouquet-nさんありがとうございます。
    紙カルテの頃はものすごい量手書きしていたんですが
    電子カルテになってからめっきり字を書かなくなりました。
    むしろ今は書きたくても書く機会が少ないのは皮肉なものです。
    cahierは確かドイツ語で手帳かノートの意味でしたよね。
    cahier-bさんとしてのほうが写真の自由度が広がって伸び伸び撮っておられるように感じます。
    これからも楽しみにしています。

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