2011/06/10

今日はSD1の発売日です。

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SDIM1438
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SDIM1468
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SDIM1465
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今日発売になるSigma SD1を記念して久しぶりにDP1で写真を撮る。
3年前に初めてDP1で写真を撮った画像の衝撃は今も忘れない。

Foveonセンサーの魅力はsuper realismとも言うべきそのリアルな描写にある。
そのリアルさはあまりにリアルすぎてしばしば非現実的な印象をもたらすほどだ。

付属の現像ソフトSigma Photo Pro(以下SPP)は各種のパラメーターでドラマチックな加工が可能だが
このソフトの良さはその加工の面白みもさることながら
Foveonセンサーで撮影したRAWイメージをいじくり倒しても画像が破綻しないことにある。

もしあなたが寿司屋の板前だとしたら
魚河岸で一番新鮮な魚を仕入れてきて一番良く切れる包丁で調理するようなものだ。
それはつまり写真を撮る立場で言えば
良い素材にさえ出会うことができたらあとはもうカメラと現像ソフトが良い仕事をしてくれるので
出来上がりは太鼓判の保証済みである。
こういうのを昔は「細工は流々仕上げを御覧じろ」と言って、僕の小さい頃はテレビの時代劇などで
こういう台詞回しを聞いたものだが最近はあまり聞かない。

それはさておき、これはまたこのシステムの欠点でもあって
良い素材が手に入らない場合は手も足も出ないというわけで
つまらない写真がスーパーリアルにつまらなく仕上がってしまう。
言い換えれば無駄にリアルというか。

現像ソフトのパラメーターがもっと多くて使い勝手がよければ
いじくり倒して面白い絵に変身させることもできるがSPPではそれはほぼ不可能である。
自由回転やトリミングやゴミの除去といったレタッチソフトが持っている基本的な機能はSPPにはない。
SPPはほぼ純粋にRAW現像ソフトである。
だからいろいろ調理したければ他社のレタッチソフトを使わざるを得ない。
ところが他社のソフトを使うと途端にFoveonのみずみずしい魅力が消えてしまう。

今日の写真はDP1で撮ってSPPで現像加工してからSilkyPixでレタッチしたものだが
やはりFoveonのみずみずしさを残したまま加工するのは非常に難しい。
身近なものに手を加えて絵画的に仕上げていくことに面白みを見いだしている今の僕には
SD1はちょっと遠い存在だ。
価格的にもね。

6 件のコメント:

  1. DP1ってこんな画がでるんですね。ホントにリアルです。
    「つまらない写真がスーパーリアルにつまらなく仕上がってしまう」というクダリにちょっとウケましたが、まさにそのとおりなのかなと思います。
    そういう意味でも、この4枚の写真は素晴らしいですね!
    素朴な被写体なのに、とっても胸が躍るような興奮を覚えます。
    特に3,4枚目は瑞々しさがすごすぎて、ちょっと怖いくらいです。

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  2. photosukeさんありがとうございます。
    SD1が発売になったことでちょっと興奮しています。
    正気の戻るためにこんな文章を書きました。
    吹けば飛ぶような正気ですが(笑)。

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  3. ホント、切れ味のするどい写りですね。
    DPシリーズ、いいなと思い、店頭で何度か手に取って、
    そのたびに、躊躇してました。(操作性があまりに・・・)
    でもやっぱり、この独特の写り、魅力です。
    DPで撮りたいものが見つかったら、買ってしまうかも。
    あ、SD1は、半額でも手が出ません。。

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  4. soltylifeさんありがとうございます。
    カメラは何がお勧めかと人に聞かれたら口が裂けてもシグマとは言いません。
    でもシグマ使いは家で「ウヒヒ」と一人ほくそ笑みながら楽しんでいるような気がします。
    キーワードは「困難を楽しむ」。
    そんなスタンスでしょう(笑)。

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  5. 人生。「次」とか「今度」とか、
    ないんじゃないかな?shinさん。

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  6. そうです。人生には今しかない。
    淡い夢から目覚めて今を生きるのです(^_-)。

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