2012/05/24

マーフィーの法則とその起源について

僕は以前からマーフィーの法則には大変興味を持っており、そのアイロニカルなユーモアを愛する者の一人だが
夕べマーフィーの法則の完全版のようなものがネットにアップされているのを見つけたのでその触りだけを翻訳してみた。
即ちそれはマーフィーの法則の起源についての記述である。

「以下の記事は1978年3月3日付の"Desert Wings(砂漠の翼)"誌からの抜粋である。
マーフィーの法則(何にせよ悪い方に向かう可能性がある場合、ものごとは必ず悪い方向に向かうという法則)は、1949年のエドワード空軍基地で誕生した。
航空機の墜落事故において人間はどれくらいの急激な減速に耐えられるかを調査する空軍のプロジェクトに携わっていたエンジニアのエドワード・マーフィー大尉は、ある日変換器の配線ミスを発見し担当のエンジニアをこのような言葉で罵った。
「一体どうやったら失敗する方法をそんなにうまく見つけてこれるんだ!」※

いろんな法則を収集する趣味を持っていたプロジェクトマネージャーはさっそくそれを「マーフィーの法則」と命名して記録した。
実際彼がやったことといえばこれまで身近に転がっていた素朴な古い法則を取り上げて名前を付けたにすぎない。

数日後、40Gでソリを減速停止させることに成功したジョン・ポール・スタップという空軍の軍医は記者会見の席で、
我々はマーフィーの法則の存在を確信しており、この法則を運用し回避することが我々の安全基準を算出する上で不可欠であったと述べた。
続く数ヶ月間というもの、航空宇宙局の製造担当者たちはこの法則を広報活動でたびたび取り上げ、
ニュース番組や雑誌がそれを盛んに引用したためにこの法則はまたたくまに世間に広まったのである。
このようにしてマーフィーの法則は誕生した」


※原文は"If there is any way to do it wrong, he'll find it."
直訳すると「うまくいかなくなる可能性が少しでもあれば、彼は必ずそれを見つけ出す」


追記。こちらの記事にはその時(1949年)のことがより詳しく書かれている。
「その日マーフィー大尉はソリのシートベルトに装着する装置を携えてやってきた。
それはロケットそりが急減速するときの重力加速度Gを精確に測定する装置で、自ら実験台をかって出てソリに乗ることになっていたスタップ軍医がそれを装着して実験すれば、急減速時のより詳しいデータが得られるはずだった。
その日何が起きたのか、マーフィーの法則誕生に精確には誰が関わっていたのかについては諸説があるが、要するにつまり以下の様なことが起きたらしい。

第1回目のテストの結果マーフィー大尉が測定器を見てみると複数の測定値は全て"0"を指していた。
調べてみるとすべての測定器の接続が間違っていた。接続方法は2種類しかないのに、あろうことかすべての接続が逆になっていたのだ。
マーフィー大尉はこの間違いを発見すると、失態をしでかした担当技官について文句を言った。
その時マーフィー大尉は大筋でこのようなことを言ったらしい。。
"If there are two ways to do something, and one of those ways will result in disaster, he'll do it that way"
(直訳:「選択肢が2つあって、そのなかの一つが大惨事につながるとき、あいつは必ずそっちを選ぶ」)

マーフィー大尉はほどなく前任地のライト飛行場に戻っていったが、優れたユーモアとウィットのセンスで知られていたスタップ軍医はマーフィー大尉の発言に潜む普遍的な意味を見逃さなかった。彼は記者会見の席でロケットそり班が安全減速基準を導くにあたりマーフィーの法則が大いに役立ったと語り、その時彼が言った言葉が
"Whatever can go wrong, will go wrong"「何であれ、ひどいことになる可能性がある場合は必ずそれは起きる」であった。

以上が事の顛末である。マーフィーの法則はやがて航空宇宙関係の出版物に頻繁に出現するようになり、ポップカルチャーで取り上げられるようになるのにそれほど時間はかからなかった。そして70年代には独立した書物にまでなったのである」

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