2013/02/25

現場物件ト-1号



昨日のNHK日曜美術館(天下人と天才たちの器:ゲストは中島誠之助氏)で
古田織部の古伊賀水指「破袋(やぶれぶくろ)」を見た。
難破船から引き上げられた古壷のような、ゴツゴツした表面と異様に歪んだ体躯、
パックリ割れた古傷のような深く大きな裂け目が生々しい。
破綻も破綻、ここまで不体裁な水差しも二つと無いだろう。
CTで調べると裂け目は体躯を貫通し、底にも同じく貫通した穴がある。
この水差しはもっと背の高いスラっとした姿になるべきものが窯の熱で崩れてひしゃげてしまったらしい。

それならこれは茶道具というよりも、
「意図の崩壊という事件」の現場物件ト-1号とでもいうべきものか。
水を注げばダダ漏れの、そんな水差しを織部は愛したという。
番組ではそれを意図せぬ偶然性の美と表現していた。

では翻って仮にそれが意図の外でありさえすればよいかという疑問が湧いてくる。
しかし道端に転がっている石はそのままでは作品にはならない以上、そもそも作品とは何かという疑問も浮かんでくる。
作品というものを仮に「私とあなたの間に置くもの」と定義したとき
無数にある石のどれを取り上げてどれを取り上げないという理由がない。
なぜならこの世界に生起する現象は、すべて一回きりであるという点において等しく尊いからだ。

偶然性だけでは作品として立ちようがない。
では織部の破袋はどこに立っているのか。
あるいは 先程述べた作品の定義、「私とあなたの間に置くもの」の
置かれたモノがどの偶然性であるにせよ、「置く必然性」がモノを作品として立たせているなら
その必然性はどこにあるのか。

おそらく織部の破袋の面白さは「意図を追い詰めた果てについに崩壊する」という事件性にある。
意図と偶然のギリギリのせめぎあいの現場物件だからすばらしいのだ。
それが畢竟我々の意図の敗北であったとしても。










2013/02/24

芯研器

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今日はずっと家で読書。













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ステッドラーの卵型芯研器です。














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2mm芯と3.15mm芯が削れます。














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右がLAMYの4B芯で左がファーバーカステルの6B芯。














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6B芯は長いので半分に折ってLAMY SCRIBBLEに入れてます。

2013/02/23

かすみはじめてたなびく

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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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七十二候(二十四節気をさらに三つに分けたもの)で2月24日頃から2月28日までが霞始靆(かすみはじめてたなびく)というそうです。
文字通り霞がたなびき始める頃の意味で、霧は秋の季語ですが霞は春の季語。












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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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水が温んで少しずつ春が近づいているのを感じます。
来週はもう三月ですものね。












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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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写真はあいかわらず寒々しいですが^^。

2013/02/22

2月22日

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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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今日はアレの発売日ですね。
僕は当分様子見です^^。

2013/02/20

裏の世界へ通じる穴



昨日のお話の続きです。

トランプに表と裏があるように、全ての物語には表と裏がある。
表面に現れている物語には必ず裏の世界へ通じる穴があり、それは表の物語において
「何だかよくわからないが何となく気になるもの」という一種の謎として立ち現れる。
昨日の映画でその役割を担っているのが骨塩量測定器だ。

あの映画は表面的には幾多の困難を乗り越えて夢を実現するサクセスストーリーだが、その裏側にあるのは「過去を取り戻そうとする男(ヒッピー)と未来を取り戻そうとする男(主人公)がタイムマシンを奪い合うという物語」である。

かつてそれはあった。しかし今は失われてしまって手元にはない。
だから「過去」は取り戻せるかもしれないが、「未来」を取り戻すとはどういうことか。

ある日高給取りの株式仲買人が赤いフェラーリに乗ってさえない主人公の前に颯爽と登場する。
この物語の中で失われた未来として登場するのがこの「赤いフェラーリ」だ。
その日から主人公は、ほとんど不可能とも思える証券会社への正式雇用に向けて猛然と努力し始める。

一方老いたヒッピーにとって取り戻すべき過去とはジミ・ヘンドリックスがギターに火をつけて燃やしていた1967年。
当時のサンフランシスコはヒッピームーブメントのメッカだったのだ。
真っ赤なフェラーリと燃えるギター。
そのいずれもが、糸巻きが糸を繰り込むように二人を過去と未来に牽引する。
そして二人を過去と未来に連れて行く乗り物こそがタイムマシン(骨塩量測定器)なのだ。

2013/02/19

未来の時間を取り戻す男の物語



夕べBSでウィル・スミスの「幸せのちから(原題:The Pursuit of Happiness)」を観た。
主人公はある貧乏な黒人男性。
彼は一発当てるためにほとんど全財産をはたいて
サンフランシスコにおけるポータブル骨塩量測定器の独占販売権を取得する。
だが案に相違して機器はほとんど売れず生活は困窮を極める。
心身ともに疲れ果てた妻は彼の元を去り、アパートも追い出され、
息子とともにホームレス生活をしながら証券会社の研修プログラムを勝ち抜いて正社員となり
やがて全米屈指の証券会社を造り上げる。

ありふれたアメリカンドリームの物語だが
家族を窮乏から救い出すための彼の懸命の努力は全て裏目に出て
さらにこれでもかと繰り返し彼を襲う不運にもめげず
捨て鉢にもならず明るく前向きにユーモアを失わず必死に努力する彼も
映画の終盤には目も虚ろになり、精神に異常をきたしたかと心配するほど追い詰められたあと
ついに扉が開く。
彼の、真っ赤に充血した目から涙が流れるシーンは深く心を打つ。

この映画の中で不思議な印象を与えるのが、あの骨塩量測定器である。
ミシンのケースよりひと回り大きなその機器を彼は映画の中で常に持ち歩く。
老いた浮浪者に二度も盗まれ、車に跳ね飛ばされながら
文字通り彼は命懸けでその機器を取り戻そうとする。
「ジミヘンがギターを燃やすのを見たいんだ」と老浮浪者(ヒッピー)はいう。
彼はそれを「タイムマシン」と思い込んでいるのだ。
だが主人公にとっては1台売れれば一ヶ月の生活費を稼げる大切な商品だ。

売れる見込みのない機器の在庫を抱えた男。
その機器は、主人公の妻と映画の観客にとっては主人公の愚かさの象徴であり
老ヒッピーにとっては過去に戻るためのタイムマシンである。
ではあれは主人公にとって何の象徴だったのか。
なぜ彼は命を懸けてまであの装置を取り返さなければならなかったのか。
まるでそれを中心にして主人公を含むすべての登場人物が配置されているかのようなあの骨塩量測定器とは何なのか。

それを解く鍵は老ヒッピーのタイムマシンという言葉だろう。
主人公は映画の中で常に時間(お金)とせめぎ合っている。
未来の顧客との面会時間に間に合うために街中を走り回り
返済の時間切れでアパートを追い出され、託児所に迎えにいく時間がないため妻に泣きつき、
教会の無料宿泊所の応募に間に合うためにバス待ちの列に割り込んで怒鳴られ、
納税期限が切れてなけなしの全財産を差し押さえされ、
研修プログラムの応募に間に合うために警察の拘置所から全速力で走る。
まるで未来に追いつこうとするかのように。

最後の骨塩量測定器が売れたのと未来の扉が開くのが同時なのも印象的だ。
たくさんあった骨塩量測定器(タイムマシン)は遠い未来の暗喩であり
最後の一台が売れた時にようやく彼は未来に追いついたのかもしれない。


2013/02/17

LAMY SCRIBBLE 3.15mm

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久しぶりの文具ネタです。
ラミーのスクリブル3.15mm。













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お尻をノックすると鉛筆の芯が出てきます。出る量は自分で調節。
こういうのを芯ホルダーというんですね。













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芯ホルダーで思い出すのは学研のサム。小学校の卒業間近(昭和44年)に大流行しました。
うちはあまり裕福ではなかったので(というかかなり貧乏だったので)買ってもらえなかった悲しい思い出があります。













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12センチというと短いですが、これはドローイングに用いる木炭をイメージして作られたらしい。
初めてでもすぐ手に馴染んで、実際どこにでも持って行きたくなります。













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スクリブルというのはなぐり書きという意味。
思いついたことやイメージ図、手なぐさみの落書きなんかにぴったりです。













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書きなぐってみました^^。
4Bってもっと柔らかいかと思ったけど意外に硬い。
ファーバーカステルで6Bがあるらしいので注文してみよう。

2013/02/16

2013/02/15

まんさく2013

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Nikon D800E with Minolta STF 4.5/135
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Nikon D800E with Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF
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Nikon D800E with Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF
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Nikon D800E with Minolta STF 4.5/135
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2008/3/16    Sigma DP1
2009/2/15    Sigma DP1
2010/1/31   Olympus E-P2+Micro Nikkor 55mm
2011/2/12(1) Olympus E-P2+Micro Nikkor 55mm
2011/2/12(2) Olympus E-P2+Micro Nikkor 55mm
2012/2/25     Nikon D700+Micro Nikkor 55mm
今年はNikon D800E+Minolta STFとMakro Planar 50mmで。


2013/02/11

On Black

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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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2013/02/10

2月10日

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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55















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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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2月9日

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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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2013/02/08

2月8日

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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55
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