2014/09/14

パイロットキャップレスの気密性を回復させる。

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書き味はとてもいいしノック一発で使える便利な万年筆として日々愛用してきたパイロットキャップレス。
しかし僕のキャップレスには致命的な欠陥があって、それはたった中二日の登板でペン先が乾燥して書けなくなってしまうこと。
ずっと辛抱して使ってきたけど、先日衝動的にラミーダイアログ3を購入してから彼の出番はなくなってしまいました。
でもこの傷だらけの戦友をこのまま引退させるのは忍びない。連休で時間もあるし、ちょっといじってみよう。











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要するに気密性に問題がある訳です、僕のキャップレスは。
ネットで調べてみるとほかの人のキャップレスは1ヶ月置いておいても大丈夫という記載もあるけど
気密性で困っているという記事は見当たらない。うーむ、この件で悩んでいるのは僕だけなのか?

それで試しに首軸のお尻を口に咥えて息を吹き込んでみると先端から空気が漏れるではないか。
おそらく先端のシャッター機構に問題があるのだろう。
上の図にも書いたけど、本来ペン軸を収納しているときにキチンと閉まっているべきシャッターが閉まりきっていないのだろう。
先端の開口部は小さくてよく見えないけど、覗きこむと確かにフラップ状の構造物が見える。

それで精密ドライバーでそのフラップを上に持ち上げてキチンと天井に密着させるようにしてみたらお尻から息を吹き込んでも漏れなくなった。
ああ、なんということだ。こんなあっけない方法で解決するとは。





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これが問題のフラップ。
ま、もう解決してしまったけど、このフラップを閉じる機構は板バネなのか巻きバネなのか知りたくて覗きこんでみたがよく見えない。













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そうだ、あれを使ってみよう!ということで取り出したのは買ってからほとんど使っていなかったSVP DM540というデジタル顕微鏡
対物レンズの周囲にリング状のLEDライトが付いているので小さなものに接近して超マクロを撮ることができます。
ただしお世辞にも画像は綺麗とはいえないし単4乾電池4本はみるみる消耗するのでエネループは必須です。












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おお!見えました。これがそのフラップ。
ベロみたいに伸びたフラップの根部に針金が通してありますね。












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その針金を追っていくと














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おお!何やら巻きバネのようなものが!














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うーん、まさしく巻きバネです。
こんな小さなスペースに巻きバネが!














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このバネがフラップを首軸の天井に押し付けて機密性を保っていたんですね。
僕のキャップレスはひょっとすると漏れて乾燥したインクが巻きバネの可動性を制限していたのかもしれませんね。














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まあしばらくこれで様子をみることにしましょう。
キャップレス君現役復帰です。










2 件のコメント:

  1. 私のキャップレスも同じ症状でした。
    「10年以上使ってるし、一度修理に出してみるかな?」と思っていたところ、こちらの記事を発見。
    同じ方法で改善し、修理に出さずに済みました。
    ありがとうございます!

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  2. おお、僕だけかと思っていたんですが同じように困っておられる方がおられたんですね。
    お役に立てて良かったです^^。

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