2014/09/28
2014/09/27
2014/09/22
2014/09/19
2014/09/14
パイロットキャップレスの気密性を回復させる。
書き味はとてもいいしノック一発で使える便利な万年筆として日々愛用してきたパイロットキャップレス。
しかし僕のキャップレスには致命的な欠陥があって、それはたった中二日の登板でペン先が乾燥して書けなくなってしまうこと。
ずっと辛抱して使ってきたけど、先日衝動的にラミーダイアログ3を購入してから彼の出番はなくなってしまいました。
でもこの傷だらけの戦友をこのまま引退させるのは忍びない。連休で時間もあるし、ちょっといじってみよう。
要するに気密性に問題がある訳です、僕のキャップレスは。
ネットで調べてみるとほかの人のキャップレスは1ヶ月置いておいても大丈夫という記載もあるけど
気密性で困っているという記事は見当たらない。うーむ、この件で悩んでいるのは僕だけなのか?
それで試しに首軸のお尻を口に咥えて息を吹き込んでみると先端から空気が漏れるではないか。
おそらく先端のシャッター機構に問題があるのだろう。
上の図にも書いたけど、本来ペン軸を収納しているときにキチンと閉まっているべきシャッターが閉まりきっていないのだろう。
先端の開口部は小さくてよく見えないけど、覗きこむと確かにフラップ状の構造物が見える。
それで精密ドライバーでそのフラップを上に持ち上げてキチンと天井に密着させるようにしてみたらお尻から息を吹き込んでも漏れなくなった。
ああ、なんということだ。こんなあっけない方法で解決するとは。
これが問題のフラップ。
ま、もう解決してしまったけど、このフラップを閉じる機構は板バネなのか巻きバネなのか知りたくて覗きこんでみたがよく見えない。
そうだ、あれを使ってみよう!ということで取り出したのは買ってからほとんど使っていなかったSVP DM540というデジタル顕微鏡。
対物レンズの周囲にリング状のLEDライトが付いているので小さなものに接近して超マクロを撮ることができます。
ただしお世辞にも画像は綺麗とはいえないし単4乾電池4本はみるみる消耗するのでエネループは必須です。
おお!見えました。これがそのフラップ。
ベロみたいに伸びたフラップの根部に針金が通してありますね。
その針金を追っていくと
おお!何やら巻きバネのようなものが!
うーん、まさしく巻きバネです。
こんな小さなスペースに巻きバネが!
このバネがフラップを首軸の天井に押し付けて機密性を保っていたんですね。
僕のキャップレスはひょっとすると漏れて乾燥したインクが巻きバネの可動性を制限していたのかもしれませんね。
まあしばらくこれで様子をみることにしましょう。
キャップレス君現役復帰です。
2014/09/12
2014/09/11
2014/09/10
2014/09/06
モンブランの顔料インク
モンブランのパーマネントインク(青)を購入
最近のほとんどの万年筆用インクは染料系のインクです。
染料系のインクは長期間使わなくても万年筆の中でインクが固まりにくいという特徴がありますが、書かれた文字が水に濡れると流れてしまう。
今回僕が購入したこのインクは顔料系のインクです。
顔料系のインクは色がくっきりしていて耐水性・耐光性がありにじみが少なく裏移りしにくいという様々なメリットがありますが
きちんとキャップを閉じていなかったり長期間使わないでいるとペン先の微細な溝や隙間にインクが詰まってしまうという欠点があります。
それはなぜかというと、このタイプのインクは顔料が水に溶けているのではなく、細かな顔料の粒子が水に混ざっているだけなので顔料の粒子が粗いと詰まりやすい。
そこでメーカーは粒子を超微粒子化することで詰まりにくくするという手法をとっています。
顔料を均一で微細な粒子にする必要があるため製造コストがかかり一般的な染色系インクよりかなり値段的に高価です。
また詰まりにくいと言っても油断は出来ません。定期的な洗浄とメンテナンスが必要ということは万年筆愛好家の間では常識です(使い始めて4年後の追記:定期的な洗浄もメンテナンスもせず結構ラフに使っていますが個人的には全然気を使わなくていい印象です)。
愛用しているモンブランの149 BBにはずっと海松藍というセーラーの季節限定インクを入れていましたが
今回インクを変えるにあたってプラチナ万年筆インククリーナーキットを使いました。
このクリーニングキットは染料系顔料系両方に使用することが出来、普通の水洗いでは取れない、万年筆の内部の汚れもよくとれるので愛用しています(どうも強アルカリ液らしい)。
ただ、以前ペリカンのスーベレーンM800をこのクリーナーで洗浄した時にペン軸内部のセルロースが細かく剥離して流れだして慌てたことがあります。
幸い大事には至りませんでしたが、スーベレーンにこのクリーナーは決して使うべきではないと思います。
(もちろんこれはプラチナ万年筆インククリーナーキットのせいではありません。なぜならこのキットの箱にはゴシック体で「プラチナ万年筆専用」と銘打ってあるからです)
ビンの中でこのようにインクが溶け出してきます。
使用説明書には一昼夜つけ置きするように書かれていますが各自自己責任で適当に引き上げて下さい。
パーマネントインクブルーのフタの裏側に付着したインクの色はこんな色。
上がプラチナの顔料インクのブルー(ペンはセーラーのプロギア)
下が今回購入したモンブランのパーマネントインクブルー(ペンは149BB)です。
ブログにアップするにあたって最も気を使ったのが色の再現性ですが、どうでしょう。
実際の色と少し違っているかもしれませんが、傾向はある程度読み取れるかもしれません。
どちらも顔料インクですが、プラチナの方は少し明るめのマジョリカブルー、モンブランの方は落ち着いたサルビアブルーです。
(筆記した文章は塩野七生著マキアヴェッリ語録より)
インク瓶の底にはオーストリア製のシール。
初秋の長雨でなかなか写真を撮りに行けないので今日も室内ネタでした。
更に3ヶ月の後の印象はこちら。
2014/09/04
羽黒蜻蛉
Olympus OM-D E-M1 with LUMIX G VARIO 45-200mm/F4.0-5.6
長く生きていてそれでようやく自分というものをクールに認識できるようになると
霧が晴れたように浮き彫りになってくる自分の欠陥は3つ。
1.並列処理能力が低い
2.新しいルールは一度自分の言語に変換してからでないと取り込めない
3.ストレス耐性が弱い
1と2については僕の脳のCPUの限界なので諦めている。
でも3については負荷が複数になるとすぐに憂鬱になったり苛立ったり悲観的になるので
これは何とかしたいと思っている。
今日はそんな時に「自分のストレス耐性を測定する」という言葉でざわついていた心が静かになった。
自分を観測する場所に自分を移すこと。
写真は日曜日に近くの林で偶然見つけた羽黒蜻蛉。レンズはずっと使っていなかったパナソニックの45-200mm/F4.0-5.6。
広角に次いで苦手な望遠だけど久しぶりにOM-D E-M1で撮ってみた。