昨夜眠れないままあれこれ考えていて自分が犯していた大きなミスにやっと気が付いた。
それは僕が最近苦労していたいくつかのこと、たとえばどうすれば最低地上高を確保できるかとか、そのための方策として大きめの雲台が使いにくいことや、いかにセットを軽くするかとか、しかし小さめの三脚ではカメラを支えきれないとか、そういったことを含めて僕を悩ましてきた問題のすべては、僕がV4-unitのようなアーム系の使用にこだわっていたためだったということ。
水平開脚できる三脚に雲台を直付けすればいろんな問題はあっさり解決するではないか!
例えば今回買ったLeofotoのLS-223Cは水平開脚が可能な機種なのでエレベーターの取り付けは(少なくとも単に地面に近いレベルで写真を撮りたいだけなら)不要なのだ。ああ、こんな単純なことに気が付かなかったとは。これまでああでもないこうでもないと愚にもつかない工夫を披瀝していたことが恥ずかしい。
なぜ僕は今までアーム系の使用にこだわっていたのだろう。それをつらつら思い出してみると、そもそも僕が長年愛用していたVelbonのVS-443Qという機種は最大開脚しても三脚が水平にならず、低い位置にカメラをセットするためにはこのエレベーター機構を用いざるを得なかったからなのだ。
いやもちろんこの機構は接地目的だけでなく見下ろしで物撮りするなどさまざまに便利な用途があるが、僕はカメラをできるだけ低くセットできるというメリットに飛びついたものだから、そしてその恩恵と愛着のために、この機構なしの三脚などありえない!とまで思いこんでいた。そしてそれがそもそもボタンの掛け違いだったわけだ。
うーん、ひとは思い入れに対する愛着を前提にしてどんどん勘違い街道を驀進していくものであるなぁと一人窓の外を眺めヒゲのないアゴを撫でながら述懐にふける冬の朝。
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