2015/10/10
ファインダーでピントが合わない
オートフォーカスで撮っているうちは気が付かなかったけどマクロプラナーで撮り始めた頃から、アレレ、何か変だなと感じていたのはピント問題。ファインダーではジャスピンなのに撮れた写真にピンが来ない。
僕はマクロをよく撮るのでピントにはすごく気を使う。
アングルファインダーを覗き込みながら、息を詰めてカメラを微妙に前後させ、「ここだ!」と思う瞬間にシャッターを押す。
光学ファインダーでマクロを撮っているひとがみんな同じように感じているかどうかわからないけど、コンマ何ミリのベストな合焦面をファインダー像が通過するときは、合焦像に何か光のようなものを感じる。
いや実際に光るんじゃないけど、そのときに網膜がチリッと感じる瞬間があって、それがまさしく合焦ポイントで、これは少なくとも僕にとっては疑いようのないものだ。
ところがそんな絶対の自信で押したシャッターの画像がなぜかピンが来ていないと、何だか狐につままれたような気がする。
でまぁ、不思議に思いながらも何度も撮ってピンの来ている写真以外は捨てていた。
そういう漠然とした気持ちの悪さを感じながら今日まで来たわけだけど、今回マクロプラナーよりも解像度の高いアポゾナーを買って喜々として使い始めたら愕然とした。
まったくピンが来ないのだ。
アポゾナーは135ミリF2なのでマクロプラナー50ミリより被写界深度が浅い。だからマクロプラナーでは気のせいかも?で通り過ぎていたピント問題が、俄然はっきりしたということなのだろう。値段が高かった分ショックが大きかったからというほうが正しいかもしれない。
よく見るとピントのズレは常に後方、いわゆる後ピンになっている。
それでためしにファインダー像をほんの僅かに前ピンにしてシャッターを切るとジャスピンになる。
はたしてこれはZEISSレンズだけの問題なのか?
そこでAFでは問題のないマイクロニッコールをMFで撮ってみたらこれも実は後ピンだったと判明。
AFでは問題がなくライブビューでも問題がない。
光学ファインダーでピントを合わせる時だけ後ピンになる。
そしてそれはレンズの種類によらない。
ということはレンズを通してカメラに入った光がミラーに反射して眼に届くまでの経路のどこかに問題があるということだろう。
そこでネットで調べるとこの問題に対し「フォーカシングスクリーンがズレているのではないか」というひとがあり、またあるひとはサービスセンターでファインダー像と撮った写真の両方を見せて修理してもらったとあった。
なるほど、ズレているように見えるだけですよ、アナタの目が悪いんじゃないですかと言われたらスゴスゴ引き返すしかないけど、証拠を撮っておけばいいのだと気が付いて僕もやってみた。
左がD800E+アポゾナー135mmでものさしの15cmのラインにピントが来ているのをファインダーにOM-D E-M1をひっつけて撮ったもの。右は撮れた写真。合焦が1cm後方にズレている!
ZEISSのホームページの"Other types of screen"のところにもこの問題に関する記述があります。
One problem, however, is that the screen and/or the mirror are often not perfectly aligned in many new cameras, and it only takes a minimal deviation (less than 1/100th to 1/10th of a millimeter) to produce a visible focus error (front focus or back focus). As long as the user continues to work with the AF system of the camera and default focusing screen, this minor error is generally not conspicuous. However, if the screen is replaced with a variant that includes focusing aids, then the deviation becomes visible.
The only action that can be taken in the face of this dilemma is to send the camera to the manufacturer or an authorized service center and request that they align the screen properly. For many camera models, aligning the focusing screen involves inserting or removing the corresponding number of thin layers of film.
拙訳「しかしながらここには一つ問題があります。最近の多くのカメラではしばしばフォーカシングスクリーンとミラーの両方もしくはどちらかがきちんと装着されておらず、そのズレがもし仮にたったの1/100~1/10ミリだけでも前ピンや後ピンといった合焦エラーが生じてしまうのです。もしユーザーがオートフォーカスしか使わずデフォルトのフォーカシングスクリーンしか使っていないなら一般的にこの問題が表面化することはないでしょう。しかしもしフォーカシングスクリーンを合焦を補助するタイプのものに交換した場合などにはこのズレが顕在化してきます。
もしこの問題が発生したら選択肢は一つしかありません。カメラを製造元か正式のサービスセンターに送ってフォーカシングスクリーンを正しく装着しなおしてもらうことです。多くのカメラではフォーカシングスクリーンの調整をどのように行うかというと、介在する薄いフィルムを何枚か抜くか挿入するという方法を用いています」
僕はフォーカシングスクリーンは交換していないから本当にスクリーンの問題かどうかはわからないけど、取り敢えずD800Eを近々サービスセンターに持って行こうと思います。
続報はこちら。
最終報はこちら。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿