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2023/07/28

ニコンのレンズ交換


普通僕たちは↑のようにカメラを右手で保持する。
レンズを交換するときこの中指の当たるあたりにレンズ取り外しボタンがあればそれを押してロックを解除し左手でレンズを外し別のレンズを左手で装着する。
この動作に何の問題もない。実際ソニー、フジ、パナソニック、ペンタックス、ライカはこの位置にレンズ取り外しボタンがある。
しかしニコン、キヤノン、オリンパス、ハッセルブラッドはレンズ取り外しボタンがなぜか反対側に存在する。
するとどうなるか?

レンズを取り外すためにまずレンズを左手で保持し、カメラを保持していた右手を離してカメラ本体をクルッと回転させてレンズをこちらに向け、右手でカメラ本体を上図のように保持しつつ親指でレンズ取り外しボタンを押してロックを解除し、そして左手でレンズを外して別のレンズを左手で装着する。

という面倒なことを僕はこれまで延々と繰り返してきた。そしてその度に「なんでニコンはこんな位置にレンズ取り外しボタンを付けたんだろう?」と訝しく思っていた。
このやり方には根本的な問題があって、それは左手でレンズ交換する際にカメラ本体を保持しているのは実質右手の親指一本だけという点だ。右手の他の指は液晶モニターにあてがっていて(このとき液晶モニターが汚れるのももう一つの問題)、4本の指対1本の親指でカメラを保持しているので当然力が入りにくいし不安定でカメラを落としてしまうリスクがある。
で、その解決方法を今朝思いついた。それはびっくりするほど簡単な方法だ。

カメラを保持していた右手の甲を上に向けることでカメラを90°回転し、左手でレンズを保持して右手を離し、右手をカメラの下で保持する。すると薬指か中指がレンズ取り外しボタンに触れるのでボタンを押してロックを解除し左手でレンズを交換する。
こうするとさっきのように一旦カメラをこっちに向ける必要がなくなるしレンズ交換中は右の手のひらと5本の指でカメラ本体を保持しているのでとても安定する。

なんだ、こんなやり方があったのか。
いやいや、逆に君はこれまでそうしてこなかったの?そんなの常識じゃない。という声も聞こえてくるけど無視することにしよう。そうしよう。




2023/02/06

望遠レンズの被写界深度


#504
Fuji GFX50S GF250mm F4 GF1.4x





先日雪山へ写真を撮りに行ったときのこと。三脚を立ててGF250mmに1.4倍のテレコンを付けて撮ったのが上の写真。設定は焦点距離350mm F8 1/1250 ISO800

普段近距離しか撮っていない感覚からすればF8で手前の樹木群に焦点を合わせれば遠方の山も合焦するだろう、まぁ両方とも無限遠みたいなもんだしと思って撮ったのだが帰宅後PCで確認してびっくり。画像をクリックしてFlickrで拡大表示してもらえばわかるが遠方の山はおろか右端の樹木群も合焦していない。

いや別にええやないか、そこまでピントにこだわらんでも。写真としては十分綺麗やしと擁護してくれる心優しい方もおられるかもしれない。しかし今「合焦」を一つのテーマにしている僕にとっては大問題なのだ。いや大問題というか面白い問題を見つけたというか。





そこで先日紹介した(リンク)FocusRangeというアプリで確認してみた。レンズは350mmの設定がなかったので360mm。f/8でピント位置は手前の樹木群は大まかに150mとして測ってみたらなんと過焦点距離は3キロ先で、150m先にピントを合わせたら前後15メートルしか合焦せずそれより向こうはボケると。そこで試しにf/20まで絞ってみたがそれでもピント位置から20メートル以上向こうは合焦しないという結果だった。

うーん、そうだったのか。いや150メートル先も向こうの山も、100メートル以上はみ~んな無限遠みたいな認識をしていたことに問題があったわけだ。それと遠くの景色を撮るとき絞りを絞って被写界深度を稼ぐという発想は要注意だ。そんなこと山岳写真を撮っているもんにとっては常識やでと言われるかもしれないが、うーん、そうか。

ということは。


上のようにABCそれぞれにピントを合わせた写真3枚を撮っておいてあとで深度合成したらいい。以前は深度合成はPhotoshopで出来るとわかっていてもなんだか面倒で気が重かったがHelicon Focus(リンク)を導入してからは秒単位だ。なにしろ3枚の写真をHelicon Focusに放り込んでRenderボタンを押すだけなのだ。そしてそれは撮影のときの意識にも影響してくる。3枚撮っとけばいいのねという動作の軽さ。





2023/01/25

パンフォーカスを合理的に


#478



F16まで絞っても駄目かぁ、よーし今度は思い切ってF32だ!うーん、今度は小絞りボケか!なんて試行錯誤していませんか?いや私のことです。
先日ネットで「過焦点距離」という言葉とその意味を知ってちょっと視野が広がったのでそのことを書いてみます。

過焦点距離(Hyperfocal distance)というのはその距離より向こうは無限遠までピントが合いますよと。
例えば過焦点距離が2メートルなら2メートル先の岩にピントを合わせたらそれより向こうはもう気にしなくていいんだと。パンフォーカスだと。

そりゃ便利だ。じゃあその過焦点距離はどうやって計算するかというと
過焦点距離≒(焦点距離)の2乗÷(絞り×許容錯乱円)

焦点距離と絞りはすぐに代入できる。しかし許容錯乱円(リンク)は各カメラのセンサーのサイズと画素数と、さらにどこまで精密に合焦することを希望するかによって決まる。
そりゃ無理だ。撮影現場でいちいち電卓を叩くわけにはいかない。

幸い簡単に過焦点距離を計算してくれる「Focus Range」という無料の携帯アプリがある。
iPhone用はこちら(リンク
Google用はこちら(リンク


カメラ仕様をGFX用にセット。
レンズは20mm f/16にしたときの過焦点距離は4.639メートル。
過焦点距離を無視して(笑)今仮に2メートル先の物体にピントを合わせると1.398~3.516メートルの間はピントが合うということが簡単にわかる。



しかしこれでは無限遠にピントが合わないのでピント位置を過焦点距離に最も近い5メートルに設定しなおすと


2.406~∞メートルまでが合焦範囲になる。

2.4メートルより近くはどうしよう?さっきの設定の2メートルにピントを合わせて一枚撮っておいてあとで深度合成すればいい。

ちなみにf/22まで絞ればピント位置4メートルで足元の1.8メートルから無限遠までピントが合うことがわかる。




この女性は過焦点距離(hyperfocal distance)を計算するのに「PhotoPills」というアプリを使っている。海外ではとても有名なアプリで写真撮影に携わっているひとには必携とも言われているらしく1,800円もするが撮影に必要な道具全部入りみたいな(詳しくはこちら(リンク))。
ただこのアプリでは過焦点距離以外の距離にピントを置いたときの合焦範囲はわからないんじゃないかな、持ってないからわからないけれど。

じゃあさっき紹介した
「Focus Range」というアプリは完璧かというと一つ問題があって焦点距離やF値やピント位置をぐりぐりいじっているうちに操作が重くなってしまうという欠点がある。その場合は一度アプリを落として立ち上げなおせばまたサクサク動くようになる。この問題は僕のiPhoneだけかもしれないけど。

それと、じゃあ例えば5m先の物体に焦点を合わせようと思ったときに、えーと、5m先はあのへんかな?と悩む。そのときに便利なのが「距離カメラ」というアプリ。

ファインダーみたいな丸窓の中央の十字をターゲットに合わせるとそこまでの距離がわかるという非常にシンプルなアプリ。iPhone標準の「計測」というアプリでもOKだけどこちらのほうが簡単で僕は好きです。


2023/01/14

深度合成用ソフトの紹介


#507

この写真は山茶花の手前から枝の向こうまで25枚撮影してPhotoshopで深度合成したものだ。右の2枚の花弁は問題なかったが左の山茶花の2枚の花弁の合成が上手くいかずボケた領域が残った。仕方がないのでボケていないショットを使って手作業で部分合成した。この作業はかなり手間と時間がかかった。



上図の3箇所をみてもらうとわかると思うが凹んでいる場所が合成から漏れてボケている。
おそらく手前から遠方に向かってなだらかに傾斜している場合は問題ないがお椀のように凸凹凸の組み合わせ構造の場合両端の凸を追いかけてそのあいだの凹を取りこぼしてしまうのだろう。

実は以前にこの問題に出くわした際にHelicon Focusというソフトが海外でよく使われていることを知った。そこで今回そのデモ版をダウンロードして使ってみた。
インストールの過程でAdobe社のDNG Converterのインストールを求められる。これはカメラメーカーによって異なるRAWファイルを共通のDNGファイルに変換するソフトだ。各カメラメーカーのRAWファイルをそのままHelicon Focusに入れることは出来ない。このソフトで一旦DNGに変換してからHelicon Focusに入れる必要があるということなのだ。
しかしCamera RawやLightroomで色調整してTIFF保存したものをHelicon Focusに放り込む方が実際的かもしれない。
追記:Lightroom Classicで合成したい複数ファイルを開いてレタッチしたあとプラグインのHelicon Focusで合成するのが一番簡単だった。


右のPhotoshopの合成で問題のあった凹の部分は左のHeliconの深度合成ソフトではきれいに合焦を拾っている。

実はこのソフトは2017年にデジカメWatchで紹介されている(リンク)。また顕微鏡写真を撮る人達の間では結構ポピュラーなソフトらしい。
僕のようにPhotoshopとHeliconで比較しているひとのサイトの日本語訳はこちら(リンク)。処理速度もずいぶん速い。
実際使ってみてもらえばわかるが手順はすごく簡単(動画のリンク)。
より詳しい説明サイトの日本語訳はこちら(リンク
こちらの日本語訳もよければ(リンク
Heliconのサイトはこちら(リンク)。
このソフトで深度合成した写真をみんながアップしているFlickrはこちら(リンク)。

高価だがPhotoshopの深度合成に手を焼いているひとにとっては価値のあるソフトだと思う。









撮影風景



2022/11/16

ライトアップされた紅葉を撮る


#452
Fuji GFX50S GF32-64mm F4






初めて夜景長時間露光にチャレンジしてみた。
夕方5時半。まずカメラを三脚にセットして例の1秒露光法(リンク)を試すためにiso6400 f11 ss1秒でテスト撮影。かなり露出不足だったのでss8秒で撮ったら良い明るさになった。しかしiso100にすると露光時間が8分になってしまう。そこでisoを400に上げてf11 ss2分にして撮ったのが上の写真。(リモートレリーズ装着しバルブ撮影)

今回わかったのは露光時間2分で撮ると撮影終了後のカメラ内画像処理に露光と同じだけ時間がかかって次の撮影になかなか移れないということ(注1)。それからパンフォーカスにするためにf11まで絞ったけど露光時間が長すぎて葉っぱが風で揺れてしまう。 それよりは絞りf4開放でiso1600位に上げてss4秒で近景中景遠景の3枚撮って合成すればもっとよくなったと思う。この写真は絞りすぎて画像にシャープさが失われている。
もう一つ思ったのはあまり暗くなってからだと光源が灯籠だけになってしまい木々の色が基本アンバーになってしまい色のバリエーションが失われる。やはり紅葉を撮るときは空に太陽光が残っているくらいの時間に撮影を始めるべきだろう。


注1:これは長秒時ノイズ低減 を ONにしていたせいだったようだ(リンク)。さらに詳しくはこちら(リンク)。基本的にONにしておくことをおすすめしますと書いてあるが僕はTopaz DeNoise AIというソフトを持っているのでカメラ内で処理するよりも帰宅後にPCで処理するほうがいいかもしれない。
さらに長秒時ノイズについてとても参考になったサイトがこちら(リンク)。なぜ露光時間とノイズ処理が同じだけ時間がかかるのかがわかりました。もう一回撮影してるんですね。













2022/02/28

なるほどね!




これはGFX100とGFX100Sを二台持ちする意味について説明している動画。この方はプロなのでバックアップ用のカメラは必須だし100Sは小さくて軽くて取り回しがいいから便利だよということ。しかし動画が始まって11分のところで僕はバットで頭を殴られたような衝撃を受けた。100SにはGFX100のようなアングルEVFが付属していないがチルトモニター上に市販の液晶ビューファインダー乗せて覗き込めばアングルEVFとして使えるよと。
ああ、どうしてこんな簡単な方法に気が付かなかったんだろう。僕だって今まで散々Sigma DPシリーズのモニターにビューファインダーをあてがって使ってきたのだ。もちろんDPシリーズの液晶はチルトしないので使用目的といったらマクロのピント合わせに過ぎなかったわけで、モニターを上にチルトしてそこにビューファインダーを乗せるという発想は思ってもみなかったのは理由があるとはいえ、いやー驚いた。






ついでにもう一つ。
みなさんはカメラを縦位置にした時にストラップがモニターにかぶさって邪魔ではないだろうか。こんなときピークデザインのアンカーリンクスなら簡単にストラップから外せてとても便利だ。両方外す必要はない。ストラップを首にかけたまま、上にきた方のアンカーリンクスを一時はずして写真を撮り、終わったら再びアンカーリンクスをストラップにはめればいい。
しかしここで問題が発生する。撮影に夢中になり、アンカーをはずしたことを忘れたままカメラから手を離してしまったらどうなるか。想像するだけでも恐ろしい。いや実際何度かヒヤッとしたことがあるのだ。




さてしかしこの動画の6分25秒のところから紹介されている方法でこのリスクを回避できる。これはカメラからアンカーリンクスがブラブラぶら下がっているのが気になるひと向けの工夫なのだが、PeakDesignのアンカーリンクスをキャプチャの左右のネジで締めてストラップに装着すればカメラにアンカーリンクスを付けなくてもいいし着脱も簡単になる。うーむ、なるほど!キャプチャにアンカーリンクスを付けてしまうとは!それに縦位置で撮るときもこれならストラップはモニターにかぶさらない。あれ?それなら付け外しの必要もなくなる?



以上なるほど系2題でした。


追記:後日このPeakDesignのパッチもんのキャプチャからアルカプレートを付けたカメラが外せなくなった問題。調べてみると2枚のディスクを挟み込む2本のネジの基部が台状になっているせいでネジを締め切ることが出来ずこれがカメラの底部の干渉していた。それでその台状の基部をヤスリで磨いてディスクにピッタリ閉まるようにした。

ネジの基部の台状の部分をヤスリで削って

キチキチだった矢印の隙間を広げた










2021/10/22

心に残る写真





James Popsys氏の動画"8 photography tips I've learned in the 8 years since I started taking photography"(写真を始めてからこれまでの8年間のあいだに学んだ8つの秘密)。その3つ目のテーマが"Image Quality vs Photo Quality"だ。

写真の良し悪しを決める要素にはImage QualityとPhoto Quality(画像の品質と写真の品質)があって、Image Qualityというのはカメラやレンズの選定やピントや露出や画質などの技術的側面でありこれらはしばしばカメラ雑誌に取り上げられよく知られているが、それと同じくらい大切であまり知られていないのがPhoto Qualityだという。そしてPhoto Qualityとはなにかというとその写真に"story(物語性)", "emotion(情動性)", "how to pose questions(ナゾの提示)", "how to make a viewer curious(興味の喚起)"があるかどうかだと。
動画ではこのセクションについてそれ以上述べられていないがとても興味深い案件なので少し掘り下げてみたい。

上手な写真なのに全く印象に残らない写真もあれば、技術的に高くなくても心に残る写真がある。後者の魅力はその写真の持つ「ストーリー性」、「情動性」、「ナゾの提示」、「興味の喚起」などと関係がある。例えば女性の撮る写真は男性の撮る写真より魅力的なものが多いが、それは一般的に女性が生きているストーリーや情動の世界が自然と写真に反映されてPhoto Qualityが高くなるからであり、これに対し男性はストーリーよりも原因、情動よりも情報の世界に生きておりImage Qualityは高くてもPhoto Qualityが低い傾向があるからではないか。いや、それはあくまで一般論。例えばハービー・山口さんのような一流の写真家の作品の魅力はPhoto Qualityの高さと関係しているように思う。

最近僕はGFXという高画素セミ中判デジタルカメラを購入し、一億画素に耐えうるレンズ群を揃えたことでいよいよもってImage Qualityを追求することに喜びを感じている。しかし僕の昂ぶる高揚感とは裏腹に撮れた写真に対する評価はハナハダ芳しくない(笑)。自分としてはこれまで達成できなかった高いImage Qualityに近づきつつあることに満足しているので評価が低くても気にならないが、いや低いのは気になるが(笑)、自分が「すごいすごい!」と感じて幸せなのに一般の評価とのあいだに大きなギャップがあるのは僕の写真にPhoto Qualityが欠けているからだろう。べつに一般受けする写真を撮るために方針を変える必要はないが。

以前書いた「迷子にならない方法」という記事(リンク)のコメント欄で取り上げたsparth氏のLifeという作品群(リンク)もとても魅力的だ。まるで映画の一場面を切り取ったかのような彼の写真は物語性とはなにかを考える上でとても参考になる。ヒトを撮る場合絶妙なタイミングでシャッターを切ることでその写真に物語性を与えることができる。しかし僕のような主に風景やマクロを撮る場合どうすれば写真のPhoto Qualityをアップできるだろう。
はたして風景写真に"story", "emotion", "how to pose questions", "how to make a viewer curious"を付与することは可能だろうか。Photo Qualityを意識しながら光と影と構図を考えること。それが、今のところ僕の考えうる唯一の答えだ。





2021/09/10

フォーカスBKT


#229
Fuji GFX50S GF120mm F4







峠に向かう山の小道を少し登ったところにキノコの群生地がある。今日は久しぶりにマクロで写真を撮ろうと思ってGFXにGF120mmを付けて出掛けた。山の小道は雨のあと小さな急流になっている。長靴を履いてザブザブ進んだが件の群生地にキノコは生えていなかった。うーん、残念。今年も不作か。実はおととしからここでキノコはほとんど見かけなくなってしまったのだ。
じゃあ代わりに苔でも撮るかとGF120mmに45mmのエクステンションチューブを装着しGFXをLeofoto Ranger LS-223Cという小型三脚に乗せて数枚撮影。もう少し何かないかなと小道から離れて少し林の奥に進むと落ち葉の中に小さな緑色のスポットが目についた。それは自然が作り出した苔玉だった。周囲の落ち葉ごと撮るためにエクステンションチューブを外し、試しに一枚撮ってみたら手前の苔だけにピントが合って苔玉の頂部から毛のように生えている蒴柄にピントが合わない。こりゃfocus stackingだなとCamRanger2をGFXに接続し、手前の苔を近位端にセット。続いて遠位端をセットするために奥に向かって徐々にフォーカスをずらしていくのだが途中まで進むと急にピントが飛んでしまう。何度か試みてようやく遠位端をセットして13枚撮影。ちなみにオプションで設定できるAdjustment Factorというのはコマあたりのレンズの繰り出し量の指標で、近位端と遠位端がセットされていればこのFactorの数が大きいほど撮影枚数は少なくなる。帰宅後Photoshopで合成したのが上の写真。なぜ途中でピントが飛ぶのか理由は不明だが試行錯誤の末カメラ側をマニュアルフォーカスにして近位端と遠位端をセットしたら上手くいくようだ(※)。



CamRangerを使わなくてもGFX自体でフォーカスBKT(ブラケット)が可能。

ドライブモードでフォーカスBKTを選択し、撮影メニュー撮影設定フォーカスBKT設定→AUTOもしくはマニュアルを選択

AUTOでは近位端と遠位端の設定はできるが撮影枚数は指定できない。

マニュアルで設定できるのは近位端とステップ幅のみ。

マニュアルで撮るなら撮影枚数を数百枚にしてモニター画面で希望の遠位端まで来たら撮影をストップする。

一コマごとの距離はステップ数で設定できるがステップは距離ではなくレンズの繰り出し量なので同じステップ数でも撮影対象が近いか遠いかで一コマごとの距離は変化する。

GF120mmの最短撮影距離でステップ1010枚撮影したらコマ間隔は0.3mmだった。

1メートル離れた対象をステップ10で撮影したらコマ間隔は約1cmだった。

つまり同一ステップにおけるコマ間隔距離は対象から離れる距離に比例している。

ステップ数を小さくするとコマ間隔は更に短くなる。


最短撮影距離で対象の幅が1cmならステップ10で約30ショットと覚えておけばよいかもしれない。



※→その後CamRanger2のFocus BKTを何度か使ったがうまく作動するときとハングするときがある。どんな条件でハングするか設定を色々変えて調べてみたが同一設定でもハングしたりしなかったりする。メインの目的がFocus BKTならCamRanger2はお勧めできないというのが今のところの結論。










2021/03/11

グレーカードの黒いカードの使いみち



グレーカードを購入したので早速使ってみた。
白っぽいカードとグレーのカードと黒いカードがセットで1,480円。

ネットで調べると白いカードはホワイトバランス用、グレーカードは適正露出用ということはわかったが、黒いカードの使途は不明。
それで今日はそれぞれのカードでホワイトバランスをとって比較をしてみた。


Nikon D800EでホワイトバランスをとるにはまずWBを押して


メインコマンドダイヤルでPREを選び、いったんWBをはなして、再度WBを長押しするとPREが点滅するので、点滅している間にレンズの前にグレーカードを置いてシャッターを切る。ちょっと面倒くさい。


天気は晴れ。部屋の電気を消してカーテン越しに入ってくる弱い太陽光で撮影
ホワイトバランスオート


白いカードでホワイトバランスをとって撮影


グレーカードでホワイトバランスをとって撮影


黒いカードでホワイトバランスをとって撮影


次にLED白色ライトを対象に当てて撮影
オートホワイトバランス

白いカードでホワイトバランス

グレーカードでホワイトバランス

黒いカードでホワイトバランス


比較してみた結果オートが一番青っぽく、グレーのカードと黒いカードも少し青っぽい。やっぱり白のカードでホワイトバランスをとるのが正解のようだ。

黒いカードについてはYouTubeで面白い使い方を見つけた。
NDフィルターを持っている人は多いだろうが、例えば地平の上半分だけ減光するためにハーフNDフィルターを持っている人は少ないだろう。



この動画で彼は30秒の露光時間のうち最初の15秒のあいだ黒いカードをレンズ前の上半分でシェイクしている。こうすることで画像の上半分にNDフィルターをかけたのと同じ様な効果が得られるわけだ。いやいや、これでは上半分の雲の流れが15秒間しか撮れないじゃないかという疑問に対して彼は、カードを1秒隠し1秒開けるという動作を30秒間続けるようにすれば30秒間の雲の動きも記録できますよと。


このひとも同じことをやっている。

うーん、なるほど。このやり方を使ってさらに画面全体を黒いカードで開け締めすれば簡便な光量調節ができるんじゃないか。例えばND8のフィルターで30秒撮影するという行為をNDフィルターの代わりに黒いカードでやってみよう。

ND8は光量を1/8にするのだから、30秒の1/8は約4秒。ということは黒いカードでレンズを3秒塞いで1秒開けるという動作を30秒間繰り返せばND8と同じ効果が得られる。ただしカードをND代わりにするときはカメラ側は3段分明るくしておく必要があるが。ちょっとやってみるか。

部屋を暗くして絞りF22、シャッター速度30秒

絞りを3段開けてF8、シャッター速度30秒で、レンズのすぐ前で「黒いカードで閉じて1, 2, 3。さっと一瞬カードを開ける」という動作を30秒間繰り返したのがこの写真。ちょっと明るかったのはカードをどけて戻す動作が鈍クサかったからか。
別に秒を数えなくても早口で123でサッと一瞬開けるというふうにするといいだろう。川の流れや波を撮るときにこの動作を速くすればするほど30秒の間にたくさんのショットを撮れるので水面の表情もなめらかになるんじゃないか。

ということで黒カードの使い道が見つかってめでたしめでたし。


2020/05/11

10段のNDフィルターを使うときの露光時間の計算方法

はじめに
3週間ほど前にPetaPixelに掲載された Dr. Kah-Wai Lin氏の記事です。
私自身もごくたまに長時間露光撮影することがありますが、使わない知識はすぐに忘れてしまうので毎回試行錯誤で苦労しています。今回の記事の内容も多分しばらくしたら忘れてしまうと思いますが、こうして書き残しておけば困ったときに見返すこともできると思って訳してみました。例によって興の赴くままに訳しているので意訳・誤訳満載かもしれませんがご容赦を。

以下翻訳
10段のNDフィルター(ND1000)を使ったことはおありでしょうか?長時間露光で撮影すると雲の動きを躍動的でダイナミックに捉えることが出来ます。
段数の多いNDフィルターを使うときに試行錯誤でシャッター速度を求めるのが一般的だと思いますが、早朝や夕方などに寒風吹きすさぶなか5分間も露光した挙げ句に露出がオーバーだったりアンダーだったりするのはまっぴらでしょう?さらにあなたがそうした試行錯誤をしている間にも時々刻々と完璧な景色は過ぎ去っていってしまいます。
 特に10段のような遮光力の強いフィルターでカメラ側での露光時間設定が不可能な場合、露光時間を計算する方法はいくつかありますが、ここではその5つをご紹介しましょう。

1.単純計算
2.計算表
3.計算アプリ
4.逆算
5.1秒露光法

1~3の方法は理論的には非常に正確なはずですが10段のような遮光力の強いフィルターを用いる場合はそうとも限りません。これは要するに各メーカーとも10段と言っても本当に10段になっているとは限らないからで、製造の困難さからしばしば1段ほどずれていたりするのです。正確を期して計算しても長時間露光においてはこの誤差が思いのほか大きく反映してきます。

4と5の方法はこのような場合に特に有効で、10段のフィルターを買ったばかりのあなたにはうってつけと言って良いでしょう。

長時間露光を行う際に非常に重要なことは、日の出や日の入りなどでは特にそうなのですが短時間にどんどん光が変化していくということです。それは5分以上の長時間露光においては本当に注意すべきことなのです。

日の出の時、光はどんどん強くなるので露光オーバーになるリスクがありますし、日の入りの頃はどんどん暗くなるので露光アンダーになるリスクがあります。これはこのような時間帯に正しい露光を行うために留意しておくべき事柄です。例えば日の出のときには露光時間を想定より短めにするとか、日の入りのときには露光時間を想定より長めにするなどの対応を考慮すべきでしょう。

1.単純計算
単純計算はときにいい仕事をしてくれます!以下がその計算式です。
求める露光時間=ベースになる露光時間×(2のn乗) (nはNDフィルターの段数)
フィルター無しのときのシャッター速度が1/4秒のとき、10段のNDフィルターを付けると
求める露光時間=1/4×(2の10乗)=1/4×1000=250秒
2の10乗は実際には1024ですが誤差は少しなので1000と覚えておくほうが便利です。

6段のフィルターの場合はどうでしょう。フィルター無しのシャッター速度が2秒なら
2×(2の6乗)=2×60=120秒
(この場合も2の6乗=64のかわりに60を用いています)。

6段のNDフィルター:求める露出時間=ベースの露出時間×60
10段のNDフィルター:求める露出時間=ベースの露出時間×1000

露出時間が30秒以上になるような環境ではたいていカメラ側で計算してくれないので自分で計算しなければなりません。そのような暗い環境で暗算するためにはシャッター速度が1/10秒とか1/20秒とかの簡単な数字になるように絞りやISOをイジる必要があります。

2.計算表
表は翻訳元のサイトを参照して下さい。表の使い方も簡単なので訳は省略します。

3.計算アプリ
これも翻訳元のサイトを参照して下さい。Nisi JapanのサイトにはiOSアプリとAndroidアプリへのリンクもあります。

4.逆算
まずシャッター速度30秒、ISO 100、絞りは適当に設定。NDフィルターが付いていれば露出インジケーターはアンダーを指しています。次に露出インジケーターが適正になるまで倍々でISOの段数を上げます(ISO100→200→400→・・・)。このとき何段上げたかをカウントします。
ISOを100に戻します。露光時間をB(バルブ)にします。シャッター速度30秒を段数分倍々に上げていきシャッターを押します。
[具体例]
シャッター速度30秒、ISO1600が適正露出なら、ISO100→200→400→800→1600
なので4段です。従って露光時間は
30秒→1分→2分→4分→8分
となります。ISO 100にして8分露光して下さい。

5.1秒露光法
正しい露光時間があっという間に分かる方法がこれです。この方法は2008年にSam Wang氏が報告しています。
まずMモードにしてISO6400、シャッター速度1秒でテスト撮影します。うまく撮れているかどうかをヒストグラムでチェックします。うまく撮れているなら露出時間をB(バルブ)にし、ISO 100、1分で撮影します(※)。
テスト撮影でアンダーなら露光時間を1秒から2秒に変更します。OKなら本撮影時間は2分です。3秒なら3分、4秒なら4分(以後同様)。1.5秒なら1.5分です。
テスト撮影でオーバーなら?0.5秒→。0.5分です。
要するに秒を分に直すだけです。

この1秒露光法の原理は露出の三角関係が分かれば簡単です。
ISO 6400からISO100までは6400→3200→1600→800→400→200→100の6段なので2の6乗=64。つまりカメラに入ってくる光は1/64になります。
1分は1秒の60倍なので露光時間を60倍、つまり秒を分に変えてやればほぼ同じ露光になるというわけです。

テスト撮影で10秒→本撮影10分という結果が出たけれども、もっと短い露光時間で撮影したいと思うならISOや絞りを変えればよいでしょう。
例えばISO100で10分ならISO200にすれば5分、ISO400にすれば2.5分ですし、F16で10分ならF11にすれば5分、F8なら2.5分という具合です。

一秒露光法は6段NDフィルターで薄暗くて、でも露光時間が30秒以上なのでカメラオートに頼れない場合も有効ですし、あるいはもっと遮光力の強い15段のNDフィルターでも使えます。

また一秒露光法はNDフィルターを用いない夜間撮影にも有効です。残念なことにほとんどの人は試行錯誤で夜間撮影しています。

 以上で翻訳は終わりです。
日本ではNDフィルターの濃さをND4、ND8、ND1000というふうに表現することが多いですが、海外の写真関連のサイトでは1-stop、2-stop、10-stopというふうな表現が一般的です。
この日本のNDナンバーと海外のstopとの関係は以下のとおりです。



Nisiのサイトより。

ND8のような日本式の記述の8という数字はこのフィルターを使うと入ってくる光の量が1/8になるという意味です。ND8は海外では3-stopのNDフィルターに相当しますが、この3という数字は2の3乗、つまり光の量を半分(1/2)にするという行為を3回繰り返すということで、半分の半分の半分は1/8ですよね。この数字は光の量を何回半分にしたかを表しています。

うーん、まぁ日本式のほうが、光の量が何分の一になったかが直感的にわかる数字ではありますが、欧米式の記述にも利点があって、例えばND4とND8のフィルターを持っていてもっと暗くしたいときはND4とND8を重ねて使ったりしますよね。この時NDはいくらなんでしょう?

欧米式なら2-stopと3-stopを重ねるので2+3=5の5段分とすぐにわかります。
(2回(半分)にしてさらに3回(半分)にするんだから合計5回(半分)にしたわけです)

日本式の記述だったらどうでしょう。
ND4にND8を重ねるということは、1/4をさらに1/8に分けるということだから
4×8=32 つまりND32ということですね。
ま、足すか掛けるかだけの違いか(笑)。

ついでにレンズの絞りはなぜ2.8とか5.6とか11とか変な数字が多いのかについてはこちらのサイトに非常にわかりやすく書かれていますので興味のある方は覗いてみて下さい。
また後日実際の使用経験についても記載してみたのでよければ御覧ください。

(※)このブログをアップしたときには
「まず(フィルター無しで)MモードにしてISO6400、シャッター速度1秒でテスト撮影します。うまく撮れているかどうかをヒストグラムでチェックします。うまく撮れているなら(NDフィルターを装着して)露出時間をB(バルブ)にし、ISO 100、1分で撮影します」と記載してしまいましたが、これは間違いで最初からNDフィルターを装着したまま撮影してください。なぜ間違った記載をしてしまったかというとPetapixelの本文では左の写真はNDフィルターなしのISO6400、右の写真はNDフィルターありのISO100と記載されていたからです。




2018/12/12

path #6

path #6
Leica M10-P Summaron 28mm F5.6


先日何でも鑑定団を見ていたら画家の故松田正平氏が自室に「犬馬難鬼魅易 ~犬馬(けんば)は難(かた)く鬼魅(きみ)は易(やす)し」という短冊を掲げていた。これは中国の春秋戦国時代に諸葛亮孔明が劉備玄徳の息子に教科書として与えた韓非子という書物に載っている言葉らしい。

中国の古代の王様があるとき絵の名人に尋ねた。
「何を描くのが難しいかね?」
すると画家はこのように答えた。「(そこらにいる)犬や馬が一番難しゅうございます」
不思議に思った王様が「じゃあ聞くがお前が簡単に描けるものは何だね?」というと画家はこのように答えた。
「(見たこともない)鬼や化け物でございます」

要するに、珍しいものや見たことがないものは想像の羽根を広げて自由に描くことができるけれども、日常見慣れたものを目の垢を取り払って、新鮮な子供のような気持ちで見るというのは大変難しいことだと。実際松田正平氏の絵画は一見すると子供の落書きのようだが、生まれて初めて目が見えるようになったひとには世界はこんなふうに見えるのかもしれないと思わせるような驚きがある。
見慣れた景色を、驚きをもって見ることができるだろうか。









2018/12/08

path #3

path #3
Leica M10-P Summaron 28mm F5.6











ひとの気配がまったく感じられない景色が魅力的であるためには「珍しい」「スペクタクルな」「芳醇な色彩の」「何らかの驚きを伴う」「暗示的な」といった、悪く言えばビックリ箱的な要素が必要で、もしその景色の色彩が地味で何ら驚くような要素のない見慣れた景色でしかも暗示的でさえなければ、それを観る鑑賞者は退屈に感じ、いやむしろなぜこの景色を撮ったのかと訝しく思うだろう。

Flickrや500pxで高い評価を得る写真には前述のようなビックリ箱写真が多くて、魅力的ではあるが長く観ているとやはり退屈なものだ。それは撮影者自身がその景色に深い部分でムーブされていないからではないかと思う。
しかし撮る立場から言えば深い部分でムーブされる光景にそうそう出会えるはずもなく、「すごい」と言われたいがためにスペクタクルな名所や美人を撮りに行くというのもあさましくていやだ。

じゃあそんな天邪鬼だけどせめて自分が魅力に感じる写真を撮りたいと思っているひとはどうすればいいのだろう。
そこにひとがいなくてもなにかしらひとの気配のようなものが感じられる風景というのが今の僕のテーマかもしれない。












2016/04/11

ボケ量の数値化



憧れのNoctilux。その作例を見るたびにため息が漏れる。
Fマウントで同じくらいボケるレンズはないものか。
候補として上がったいくつかのレンズのボケを数値化してみようと考えて作ったのが上の表。

まずこのサイトでそれぞれの被写界深度を計算してみた。
ただし焦点距離やフォーマットが変わればレンズを通して見る対象の大きさが変わってしまうので
それぞれのレンズを通してみた時に対象が同じ大きさに見えるように、対象との距離を変えて計算。

でもこのサイトの記載によれば被写界深度で評価できるボケは、ボケが非常に小さいときであって、ボケが大きい時には当てはまらないらしい。それでそのサイトの別の人がボケ量を簡単に把握するには有効径で評価するほうが実際的と書いてあったので計算してみた。これで見ると被写界深度では成績の悪かったHeliosのボケが一番大きくて実感に一致する。

これで結論かと思ったけどさらに本格的なボケ量測定のサイトを発見。
フォーマットと絞りと焦点距離と対象までの距離と背景までの距離を入れると、背景のボケサイズを計算してくれるだけでなく、実際にどんなふうに写るかシミュレーション画像も見れるという優れもの。
そこで50mmレンズで対象までの距離を2M、背景までの距離を4Mとし、さっきと同様対象(この場合人物像)が同サイズに見えるようにフォーマットやレンズごとに対象と背景までの距離を変えて背景のボケサイズを計算してみた。
その結果はさっきの有効径で計算した場合と同じ結果だった。

これによれば標準レンズ近辺でノクチのボケ量に最も近いのは58/1.2のノクトニッコールだけどヤフオクやeBayでも30万円以上もする。
しかし今僕が注目しているのはNikkor 50mm F1.2。
このなかでは五番目だけどFlickrの作例はどれも味わい深いのです。
比較的廉価で新品で買えるレンズだしね。



2015/10/21

Ansel Adams 20の言葉


ネットで拾ったアンセル・アダムスの言葉を訳してみました。。
ちなみに僕が最も好きな言葉は16番です。


1. "The single most important component of a camera is the twelve inches behind it."
カメラの最も重要なパーツはカメラの後方30cmにある(上の写真参照)。

2. "You don’t take a photograph, you make it."
写真は撮るものではなく、創りだすものだ。

3. "There are always two people in every picture: the photographer and the viewer."
(あなたの写真にはいつも人が写っていませんねと文句をつける人に対して)
「ちゃんと二人いるじゃないか。撮った人と見る人が」

4. "To photograph truthfully and effectively is to see beneath the surfaces."
ものごとの本質を印象的にとらえたいなら表面に隠されたものを見抜くことだ。

5. "A great photograph is a full expression of what one feels about what is being photographed in the deepest sense, and is, thereby, a true expression of what one feels about life in its entirety."
偉大な写真には撮影者が見て感じたものが余すことなく、かつその最も深い意味において表現されているものだ。するとそれは撮影者の人生観を丸ごと写しとったものとなる。

6. "A photograph is usually looked at – seldom looked into."
写真の表面だけを見る人は多いが写真の向こう側まで見る人は少ない。

7. "Photography is more than a medium for factual communication of ideas. It is a creative art."
写真は感じた印象を取り交わすための道具以上のものだ。それは創造芸術なのだ。

8. "No man has the right to dictate what other men should perceive, create or produce, but all should be encouraged to reveal themselves, their perceptions and emotions, and to build confidence in the creative spirit."
ひとが何を感じ何を創造し何を生み出すかは自由だが、自分が何者で、どんなものの見方をし、どんな感じ方をするかを明らかにし、自信を持って新しいものを創造することが出来るようにひとびとを励ますことが大切だ。

9. "We must remember that a photograph can hold just as much as we put into it, and no one has ever approached the full possibilities of the medium."
覚えておこう。写真は私達が情熱を注ぎ込めば注ぎ込んだだけしっかりと答えてくれる。しかし未だかつて写真の可能性を完璧に追い詰めたひとはいない。

10. "Photography, as a powerful medium…offers an infinite variety of perception, interpretation and execution."
写真というパワフルな道具。私たちはこの道具によって無限に多様なものごとの理解と、無限に多様な表現と、無限に多様な制作を自分のものにすることが出来る。

11. "There’s nothing worse than a sharp image of a fuzzy concept."
表現したいことが曖昧なのに画像はシャープというのが写真として最悪だ。

12. "The sheer ease with which we can produce a superficial image often leads to creative disaster."
お気楽な気分で片手間仕事をすると往々にして悲惨な結果が待っている。

13. "Twelve significant photographs in any one year is a good crop."
年に1ダースもいい写真が撮れたら御の字だ。

14. "Landscape photography is the supreme test of the photographer, and often the supreme disappointment."
風景写真は写真家にとって最高の腕試しだがしばしば最高のがっかりに終わる。

15. "Sometimes I do get to places just when God’s ready to have somebody click the shutter."
あとは誰かがシャッターを押すだけ!みたいな、まるで神様がお膳立てしてくれたような場所に私はたまに巡りあうことがある。

16. "The negative is the equivalent of the composer’s score, and the print the performance."
撮影されたフイルムが作曲家にとっての楽譜とすれば、現像はその楽譜を元にした演奏に相当する。

17. "Dodging and burning are steps to take care of mistakes God made in establishing tonal relationships.”
覆い焼きと焼き込みは神様のトーン調整ミスを手直ししてあげる工程である。

18. "A true photograph need not be explained, nor can it be contained in words.”
真の写真に説明は不要だし、文章の添え物みたいな扱いはされるべきではない。

19. "When words become unclear, I shall focus with photographs. When images become inadequate, I shall be content with silence."
言葉で説明することが難しいことに出会ったら、私ならそれを写真で明らかにするだろう。写真で明らかにできなければ黙っていたいと思う。

20. "I am sure the next step will be the electronic image, and I hope I shall live to see it. I trust that the creative eye will continue to function, whatever technological innovations may develop.”
私は写真の未来はデジタルだと確信している。叶うなら生きてその未来を見てみたい。受けあってもいいが、テクノロジーがどんな風に進歩しても創造的な目の持ち主は創造の手を休めることはないだろう。



2015/06/20

僕が写真が撮れなくなったわけ





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最近どうして写真が撮れなくなったんだろうという理由をつらつら考えて
それをノートにフローチャートでまとめたのを、せっかくなので(何がせっかくなんだか(笑))最近知ったdwaw.ioでブログにexportしてみた。

2014/11/30

薔薇を愛するのはたやすいが

leaf
Nikon D800E with AF MICRO NIKKOR 2.8/55

Anyone can love a rose, but it takes a great deal to love a leaf.
Its ordinary to love the beautiful but its beautiful to love the ordinary.
-Unknown

薔薇を愛するのはたやすいがその葉を愛するのは容易ではない。
美しいものを愛する行為より美しいのは普通のものを愛することである。
読み人知らず

2014/11/04

light

light
Nikon D800E with Meyer-Optik Görlitz Trioplan 2.8/100

Amateurs seek sharpness.
Professionals seek money.
Artists seek light.

アマチュアはシャープさを追求し
プロは実入りを追求し
芸術家は光を追求する。

Flickrのプロフィールに自分の大切にしている言葉や信条を書き込んでいる人をしばしば目にしますが
この箴言らしきものもその一つ。
僕自身は自らを芸術家なんて恥ずかしくてとても言えませんが
最近特に光を意識するようになりました。
まぁそれはトリオプランのような水玉ボケの面白いレンズを使い出したせいでもあるんですが
順光よりも逆光、見下ろしよりも見上げにすると
いろんな光のバリエーションを1カットの中に収めることが出来るということを経験的に知ったからだと思います。
光、光、光。もっと光を。

2014/03/19

mono focusとmulti focusの、視点を誘導するポテンシャルを意識化する

DSC_8621
mono focusは空間内の合焦している一平面へ鑑賞者の視点を強制誘導する。



Tsubaki
multi-focusはmono-focusよりも広い範囲にわたって精緻に合焦しているにもかかわらず
そこに見える景色は視点を誘導する強制力が弱いので
鑑賞者はその空間内で視点を自由に逍遥させることが出来る。

mono focusがテレビ的とすればmulti focusは景色的と言ってよいかもしれない。
マクロ写真はもともと鑑賞者の視点を小さな対象物に強制誘導するモードなので
それを景色的にする意味はあまりないが、浅すぎる被写界深度を深くして
対象全体に合焦させることができれば、より対象の世界に没入することが出来る。

2014/03/15

被写界深度の合成

Tubaki

以前Sigma DP1やOlympus E-P2でマクロを撮っていた時は気にならなかったんですが
フルサイズで撮るようになってから出来上がりがどうも気に入らない。
被写界深度が紙一枚なので、極端な場合雌しべ1本を残して
ほかは全部ぼけているというようなことがおこる。

じゃあ絞ればいいじゃないか。
でも絞ると光量が足りずISOを上げて画像が荒くなったり
長時間露光のあいだに対象が風で動いたり
対象全体に焦点を合わそうとすると小絞りボケになったり彩度が落ちたり。

対象の手前から奥までピントを合わせるには
ティルト機構のあるレンズを手に入れるという方法があります。
ニコンだったらPC-Eシリーズ
Yodobashiの作例の、絵馬の赤い紐が、手前から奥までピントが合っているのをぼんやり眺めていると
このレンズさえあればフォーカスを自由にコントロールできるという期待に胸が膨らみます。でも20万円もする。
ケンコーからレンズベビーティルトトランスフォーマーというのが出ていて、ニコンレンズをマイクロフォーサーズに装着してティルトが出来る。
しかもPC-Eレンズの10分の1の価格で。

2ヶ月ほどぼんやりそんなことを考えていたある日、たまたまFlickrですごい写真をみつけた。
ここまで接近しているのにキノコのすべてに合焦している。まるで走査電子顕微鏡写真を見ているみたいだ。
説明を見ると"Four photos focus stack by CombineZM"とある。
どうも4枚の写真をCombineZMというソフトで合成したらしい。
それでそのCombineZMというのを調べてみると、少しずつピントをずらして撮った複数の写真をうまく合成してくれるフリーソフトらしい。
こちらの方がこのソフトの使い方を丁寧に説明しておられた。
で、僕もやってみたんだけど、大きいサイズの写真だとソフトがハングしてしまったり
サイズを小さくしてやると、合成後の写真にうねうねした横線が入ってしまって、僕の場合はうまくいかなかった。多分何か使い方に問題があるんだろう。

で、あきらめて放置していたらフォトショップで被写界深度の合成が出来るという記事をみつけた。
Photoshop CS4以降にそういう機能が搭載されていたらしい。で、これがすごく簡単に、しかもきれいに合成できる。
こういう被写界深度の合成はFocus Stackingというらしい。Flickrでこのタグを検索するとみんなやってる、やってる!
PC-Eレンズに対するあこがれは消えていないけど、とりあえずこれでいいかもしれない。

DSC_8621
↑こちらはワンフォーカスの写真。
トップの写真は7枚を合成したもので花だけでなく葉っぱまでピントが合っていますが、この写真の合焦はごく一部です。
ひょっとするとこちらのほうが自然でいい写真かもしれない。
でもいいんです。いろいろやってみずにいられない性分だから。

2013/12/30

fence

DSC_8347

自然だけが写っている写真というのは意外と退屈で
そこに少しでも人工物が加わると急に面白くなる。
なかでもフェンスや柵や鍵。
それから窓や扉、ショーウィンドウなど、つまりあちらとこちらを隔てる意思のようなもの。








DSC_8344




















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