2023/02/06

望遠レンズの被写界深度


#504
Fuji GFX50S GF250mm F4 GF1.4x





先日雪山へ写真を撮りに行ったときのこと。三脚を立ててGF250mmに1.4倍のテレコンを付けて撮ったのが上の写真。設定は焦点距離350mm F8 1/1250 ISO800

普段近距離しか撮っていない感覚からすればF8で手前の樹木群に焦点を合わせれば遠方の山も合焦するだろう、まぁ両方とも無限遠みたいなもんだしと思って撮ったのだが帰宅後PCで確認してびっくり。画像をクリックしてFlickrで拡大表示してもらえばわかるが遠方の山はおろか右端の樹木群も合焦していない。

いや別にええやないか、そこまでピントにこだわらんでも。写真としては十分綺麗やしと擁護してくれる心優しい方もおられるかもしれない。しかし今「合焦」を一つのテーマにしている僕にとっては大問題なのだ。いや大問題というか面白い問題を見つけたというか。





そこで先日紹介した(リンク)FocusRangeというアプリで確認してみた。レンズは350mmの設定がなかったので360mm。f/8でピント位置は手前の樹木群は大まかに150mとして測ってみたらなんと過焦点距離は3キロ先で、150m先にピントを合わせたら前後15メートルしか合焦せずそれより向こうはボケると。そこで試しにf/20まで絞ってみたがそれでもピント位置から20メートル以上向こうは合焦しないという結果だった。

うーん、そうだったのか。いや150メートル先も向こうの山も、100メートル以上はみ~んな無限遠みたいな認識をしていたことに問題があったわけだ。それと遠くの景色を撮るとき絞りを絞って被写界深度を稼ぐという発想は要注意だ。そんなこと山岳写真を撮っているもんにとっては常識やでと言われるかもしれないが、うーん、そうか。

ということは。


上のようにABCそれぞれにピントを合わせた写真3枚を撮っておいてあとで深度合成したらいい。以前は深度合成はPhotoshopで出来るとわかっていてもなんだか面倒で気が重かったがHelicon Focus(リンク)を導入してからは秒単位だ。なにしろ3枚の写真をHelicon Focusに放り込んでRenderボタンを押すだけなのだ。そしてそれは撮影のときの意識にも影響してくる。3枚撮っとけばいいのねという動作の軽さ。





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