2016/10/09
filmoresque
"filmoresque" is a personal coinage.
Digital picture with film touch and have some kind of characteristic emotion which film images have.
I don't know from where this sentiment comes but maybe it has some relation with time and space distance with the subject,
A distance in which you could probably reach to the subject by extending your arms but you cannot.
filmoresque(フィルモレスク):デジタルなのにアナログフィルムカメラで撮ったようなタッチがあり、
かつフィルム特有のセンチメント(情感)が醸し出されている風をいう私的造語。
この感覚はおそらく写っているイメージとの距離と関係がある。
届きそうで届かない時間と距離。
それがどうしてフィルム特有なのかといえばフィルムはデジタルよりも「写らない」から。
ちゃんと写らないことが距離を生むのだろう。
filmoresqueの必要条件の一つとして写真に「隙」や「弛み」があること。
写真に隙がないと見る側は自由に感情移入することができない。
意図でがんじがらめになった写真は上手くてキレイであっても間口が狭過ぎて感情移入することが出来ない。
撮影者が何かに突き動かされて撮ったが自分の意図を把握しきれていない写真。言いかえれば「まだ意図に届いていない」写真。
意図がモチーフに先行している写真はツマラナイが、モチーフが先行していて意図が追いついていない写真は面白い。
つまり「ゆるさ」というのは意図よりもモチーフが先行してしまったことの結果であって、ただゆるい写真を撮ればフイルモレスクになるわけではない。
だから例えばある被写体を何ショット撮ろうが、たとえピンボケで構図がダメダメでも最初に撮った写真が一番だったりするのもその辺りと関係がありそうだ。
いや、追い詰める写真がダメと言うんじゃない。たとえ狭くてもその間口からしか入れない、そんな間口を突き詰めざるを得ないモチーフもあるけれども、それもやはりモチーフの先行ありきなのだ。
そしてこのモチーフの先行というのは、普通に考えれば撮影の、まさにその瞬間の出来事なのだが、面白いことに撮った写真を持ち帰ってから写真を調理する作業行程においても適応される点だ。
つまりモチーフの先行という得難い特権はスナッパーの占有物ではなくレタッチャーもその恩恵に浴することが可能という訳なのだ。
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