2010/05/07

Just listen

When you are listening to a patient, do not do anything else.
Just listen.
患者の話を聴きながらほかのことをしてはならない。
ただ聴きなさい。

It is impossible to think and listen simultaneously.
Listen
Think
Listen
Think
聴きながら考えている時、私たちは本当には「聴いて」いない。
だからこうしなさい。
聴く。
考える。
聴く。
考える。

Listening requires practice.
Learn to stop thinking.
Learn to listen.
Just listen.
「聴く」には練習がいる。
その間考えないでいられる練習。
「ただ聴く」練習。
ただ聴くのだ。


Unless you can repeat what another person says and have that person nod agreement,
you have not listened accurately.
Practice this until it becomes natural for you.
患者が言ったことを復唱してみなさい。
患者がうなずかなかったら、あなたは正しく聴いていなかったとわかる。
自然にそれが出来るようになりなさい。

「聴く」こと。
この本から教わった最も大切なことの一つです。。
だが常に守ることは困難。

(A)駄目な時。
患者の話の中から自分に治せる病気に関連のあるセンテンスだけを取り出してキーボードを叩く。
(B)ましな時。
患者の話を聞きつつその内容をそのままキーボードを叩く。
(C)よい時。
患者の目を見て話を聞き、全て聞き終わった後で病歴を復唱し、患者がうなずくのを見てからキーボードを叩く。

いろいろ事情はあるんですが言い訳はやめておきましょう。
Just listenという言葉は僕らの胸を打つ。
天恵の言葉の一つです。

2010/05/05

あやめとあまどころの夕べ

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今日の写真は全てE-P2に
Kern Macro-Switar 26mm f1.1とCM-3500の6xレンズを付けて。

狂わず腐らず生きていく

このブログの読者は一般の方が圧倒的に多いと思うので
まず言っておかなければならないことがあります。
急に止めてはならない薬は決して少なくありません。
一般的に血圧、心臓血管系、不整脈、うつ病などの精神科領域の薬とステロイドなどを
素人判断で突然中止してはなりません。
決して
決して
決して。
3回言いましたよ。いいですね。
以上を理解した上でお読み下さい。

If a drug is not working, stop it.
効いていないと思う薬は、処方するのを止めなさい。

Use the smallest number of drugs possible.
どうしてもこれ以上減らせないと思う位、薬の種類を減らしなさい。

Stop all drugs if possible.
If impossible, stop as many as possible.
ひょっとしてこの患者にはどの薬も要らないんじゃないかと自問して、
可能ならすべての薬を止めなさい。
それが無理なら、止められるだけの薬を止めなさい。

There is no such thing as an organ-specific drug.
All drugs work throughout the body.
ある臓器だけに効く薬などというものはない。
薬はすべて身体全体に作用を及ぼす。

Use as few drugs as possible in your practice.
Know these in detail.
他人はどうあれ、少なくともあなたは最小限の薬を使う努力をしなさい。
そしてそのわずかに残った薬について知悉しなさい。

When a patient comes to you taking drugs you do not know,
read about them-
and then stop as many as possible.
紹介で来る患者の多くは、当然あなたの知らない薬を処方されている。
何を処方されているかを確かめて、
可能な限り減らしなさい。

たった2ページの間にこんなにも同じ意味合いの箴言が続いているのにはわけがある。
医者は一度出した薬を中止しないので
まるで単純増加関数のように薬の種類はどんどん増えていくのだ。

もちろん患者の病態をきちんと把握した上でやむを得ずたくさんの薬を処方する場合もあるが
あまり感心しない理由で処方していることもある。

薬には大きく分けて三つの種類がある。
A.効果がはっきりしているぶん副作用も出やすい薬
B.その病態に対し使った方がよいとされているがAほどはっきり効果の見えない薬
C.効いているのか効いていないのかよくわからない薬

Aのタイプの薬は管理に気を遣うので、要らないと思ったら医者は自ら進んで減らすか止めるかする。
Bのタイプの薬は医者が半ば義務的に処方している薬で、これは基本的に延々と続く。
さて、問題はCのタイプの薬だ。

効いているのか効いていないのかよくわからないならなぜ処方するのか。
その理由は主に四つある。
1.医者はその有効性に半信半疑だが患者が要求するので仕方なく処方する
2.症状がなかなか取れず、かといって何もしないというわけにもいかないので処方する
3.うるさい患者を追い払うために処方する
4.いつからどんな理由で始まった薬かを調べる時間や気力がないので処方する

え~!?何それ!
許せない!
だめじゃないか!

いや、ごもっともです。
だめなんです。
ほんとに。

だめなんだけれども、
Cのタイプの薬は実は非常に多いし
こういったダメな処方の仕方をなくすことはむつかしい。
誰かがこんなダメなやり方を推奨したわけではないし
医者自身もこのやり方に決して満足しているわけではない。

ただこういった自然発生的に生まれてきたものややり方というのは
やはり何らかの存在理由があるから生まれて存続しているわけで
一人一人の医者が自分自身で減らす努力をするしかないと思う。
いくら言い訳をしても火に油を注ぐだけなのでこれ以上は述べませんが。

特に3.
これは医者が腐ってきた時に見られる徴候です。
大学を卒業して意気揚々と医療を始めても
数年経つと医者は徐々におかしくなってくる。
医者が狂いもせず腐りもせず、まともな心を維持したたままでいつづけることはむつかしい。
狂うというのは、功名心に心を奪われて症例をデータとして扱うことです。
腐るというのは、どうせ自分には大したことは出来ないと観念して惰性で診療を行うことです。
これはおそらく医者に限らず何らかの特別な権能を付与された職種に一般的に見られる現象かもしれません。
私自身もこの可能性から免れているわけではありません。
狂わず腐らず生きていくためにはどうしたらよいか。
たぶんその答えはユーモアです。

2010/05/04

唯一の結論

There is no blood or urine test to differentiate a well person from a sick one.
健常人を病人と区別出来る血液・尿検査は存在しない。

この箴言を別の言葉で言い替えると
検査結果で病気の存在を否定することは出来ない。
となる。

否定したい。
特に医者が戦意を失っている時には。
我々は何となくそれが隠れ蓑であることを感じている。
それを自分に許してもよいかどうかは、
患者の訴えが自分の中で腑に落ちたかどうかだ。
どうしても腑に落ちなければ、
もう一度考え直さなければなるまい。

The only way to determine if a person is well or sick is to
listen,
look carefully,
ask good questions,
and make a sound clinical decision.

その人が病気かどうかを知る唯一の方法は、
よく聴いて
注意深く観察し
的確な質問をして
腑に落ちる結論を導き出す以外にはない。

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