2007/06/07

悪役の規模

悪役の規模はお話の大きさが決める。小さなお話の悪役は小悪人だが、国家や時代といった大きなお話の悪役は大悪人である。
規模の大きなお話の悪役を務めるためには、時代の悪という大きなものを丸のまま飲み込むことができるほど自我が矮小化しなければならない。悪魔にたましいを売るのである。

「やくざ」というのは、社会というお話が所有する、システムとしての悪役である。
システムとして悪行はするが、悪人としての役目はシステムが負っている。
そこでは悪魔への忠誠ではなく、システムへの忠誠が求められている。

0 件のコメント:

コメントを投稿

twitter