それは作品の創作だけに限ったことではない。
有益な分泌物を出すこともあれば、更に有害な分泌物を出す場合もある。
すぐに吐き出して悪態をつく場合もあれば、すぐに死んでしまう場合もある。
たた呼吸するように吐く息が作品になる場合もあれば、苦労して流す汗が作品になる場合もある。
病(やまい)の分泌物としてこの世に生を受けた作品は自立することが出来ると述べたけれども
その場合作者が支えなくても作品が立っていられるのは作品が自立しているからではない。
そうではなくて作品はその作品を欲望する無数の他者の手によって支えられるのである。
それ以後作品は無名性の海を無数の手によって運ばれていく。
ただしどの作品が立つかは立たせてみなければ分からない。
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