2014/09/06
モンブランの顔料インク
モンブランのパーマネントインク(青)を購入
最近のほとんどの万年筆用インクは染料系のインクです。
染料系のインクは長期間使わなくても万年筆の中でインクが固まりにくいという特徴がありますが、書かれた文字が水に濡れると流れてしまう。
今回僕が購入したこのインクは顔料系のインクです。
顔料系のインクは色がくっきりしていて耐水性・耐光性がありにじみが少なく裏移りしにくいという様々なメリットがありますが
きちんとキャップを閉じていなかったり長期間使わないでいるとペン先の微細な溝や隙間にインクが詰まってしまうという欠点があります。
それはなぜかというと、このタイプのインクは顔料が水に溶けているのではなく、細かな顔料の粒子が水に混ざっているだけなので顔料の粒子が粗いと詰まりやすい。
そこでメーカーは粒子を超微粒子化することで詰まりにくくするという手法をとっています。
顔料を均一で微細な粒子にする必要があるため製造コストがかかり一般的な染色系インクよりかなり値段的に高価です。
また詰まりにくいと言っても油断は出来ません。定期的な洗浄とメンテナンスが必要ということは万年筆愛好家の間では常識です(使い始めて4年後の追記:定期的な洗浄もメンテナンスもせず結構ラフに使っていますが個人的には全然気を使わなくていい印象です)。
愛用しているモンブランの149 BBにはずっと海松藍というセーラーの季節限定インクを入れていましたが
今回インクを変えるにあたってプラチナ万年筆インククリーナーキットを使いました。
このクリーニングキットは染料系顔料系両方に使用することが出来、普通の水洗いでは取れない、万年筆の内部の汚れもよくとれるので愛用しています(どうも強アルカリ液らしい)。
ただ、以前ペリカンのスーベレーンM800をこのクリーナーで洗浄した時にペン軸内部のセルロースが細かく剥離して流れだして慌てたことがあります。
幸い大事には至りませんでしたが、スーベレーンにこのクリーナーは決して使うべきではないと思います。
(もちろんこれはプラチナ万年筆インククリーナーキットのせいではありません。なぜならこのキットの箱にはゴシック体で「プラチナ万年筆専用」と銘打ってあるからです)
ビンの中でこのようにインクが溶け出してきます。
使用説明書には一昼夜つけ置きするように書かれていますが各自自己責任で適当に引き上げて下さい。
パーマネントインクブルーのフタの裏側に付着したインクの色はこんな色。
上がプラチナの顔料インクのブルー(ペンはセーラーのプロギア)
下が今回購入したモンブランのパーマネントインクブルー(ペンは149BB)です。
ブログにアップするにあたって最も気を使ったのが色の再現性ですが、どうでしょう。
実際の色と少し違っているかもしれませんが、傾向はある程度読み取れるかもしれません。
どちらも顔料インクですが、プラチナの方は少し明るめのマジョリカブルー、モンブランの方は落ち着いたサルビアブルーです。
(筆記した文章は塩野七生著マキアヴェッリ語録より)
インク瓶の底にはオーストリア製のシール。
初秋の長雨でなかなか写真を撮りに行けないので今日も室内ネタでした。
更に3ヶ月の後の印象はこちら。
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