2019/05/07

Nokton Classic 35mm F1.4 MC

ライカ用の35ミリレンズをどれにするかは随分悩んだ。いやそもそもFuji X100Fを持っているのにさらに35ミリが要るか?X100Fでいいじゃないか。いや、でもせっかくライカ買ったんだしライカだけを持って出掛けるなら35ミリも必要だ。35ミリが欲しいなぁ。やっぱりライカを永年夢見るきっかけになったあのレンズか。そりゃロンとかルクスが買えれば最高だけど先立つものがないし、ツァイスならロンやルクスの写りに負けないし価格も無理すればなんとか手が届くか。でもこのツァイスは大きくて重い。見た目はこんなだったりこんなだったりして結構フロントヘビーだ。美しいけど。とにかく僕はライカを箱入り娘にせずにもっとラフに持ち歩きたいのだ。たかがカメラじゃないか。そのためにもっと小さくて軽くて価格的にもっとお手頃なレンズが理想なのだ。




それで候補に上がったのがビオゴンのF2.8とかF2.0とか、凹みウルトロンとかビンテージラインのF2とかノクトンのF1.2とか、同じくノクトンの40ミリとか。
でも実は一番惹かれたのは一番小さくて一番軽くて一番安いカラースコパー






カラースコパーに興味を持ったのはこのひとのサイト。モデルや結婚式を主に撮影しているプロの写真家で、これまで主に50mmから90mmまでのノクチに代表される明るいレンズで仕事をしてきたのだが、あるとき愛用のライカM240の調子が悪くなって薄いピントのレンズでは合焦しなくなってしまった。仕方がないからそれ以後の9ヶ月間、なんとカラースコパーだけで絞りをF4に固定して仕事し続けたら作風ガラッと変わったけどこれがめっぽう面白い経験だったという話。で、その人の撮った写真がこちら






そんなこんなで気持ちはほとんどカラスコに決まりかけてたけど、なんと3月にノクトンクラシック35ミリがディスコンになってしまった。すごく人気の高いレンズなのになぜディスコンになったのか理由は不明。新型が出るに違いないと思うもののそういった情報はないままヨドバシから消え、マップカメラからシングルコートが消え、マルチコートは在庫のみとなった。
いやもちろんこのノクトンクラシックも軽くて小さくて価格は手頃で写りが魅力的なのは知っていたから当然購入候補だったが、昨今のこのレンズの作例をインスタなんかで見ると彩度もコントラストも低めでちょっとVSCO調で逆光ないし半逆光のフレアとゴーストの中で女の子こちらを見て微笑む的な、うーんちょっとどうなんだろう、たしかに魅力的だけどあまりに僕の作風と違うので二の足を踏んでいるさなかのディスコンに慌てた。






で結局最終的にこちらのサイトに背中を押されてノクトンクラシックに決めた。
ノクトンクラシックとズミルクスの比較はこちらのサイトが参考になった。開放ではASPH以前のルクスと同等、F4以上に絞ればASPH以後とかなり張り合える(と言ってもそういう土俵で勝負するレンズじゃない)。ページの下の方では近接撮影時のフォーカスシフトがよく分かる画像が提示されている。またこちらではルクスFLEとノクトンSCとMCの比較が載っている。この画像を見てMCよりSCの方がわずかながらシャープネスとコントラストがよいように見えた。ご存知ジェットさんの動画(ただし40mm/1.2)でも僕は同じ印象を受けたが、まあそれほど違いはないだろう、何よりもうSCの新品は手に入らないのだからMCでいいやということで。







フィルターもフードもなしで使うつもりだったけど、先日写真散歩にでかけたら大きく出目金みたいに張り出した美しいレンズに知らない間に手が触れたりして油断ならないことに気がついた。フィルターなしならせめてフードは必要。でも純正はちょっとラッパみたいに嵩張る。それで"Nokton Classic 35mm Hood"で画像検索して見つけたのがSHAPEwaysのこれ。顧客の注文で3Dプリントを作る会社らしい。standard shippingでの到着は月末か。

追記:ノクトンクラシックをライカで使うと最短撮影距離は70cm。僕は比較的手近なものを撮ることが多いのでKenkoのクローズアップレンズNo.1とNo.2をあわせて購入した。No.1を装着すると撮影可能距離は40cm~1メートル。No.2なら30cm~50cm。1と2を重ねて使えば20~30cmだ。

さらに追記:なんと今日新型が発表された!あぁぁぁぁ。




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