きのう義父の遺品のカメラを義母から譲り受けた。
最近僕は古いカメラやレンズに興味があるので、義父の存命中に見せてもらった記憶を頼りに
そのカメラがまだ実家にあるなら譲って欲しいと頼んでいたのだ。
義父が自慢げに見せてくれたそのカメラは、だが当時カメラにほとんど興味のなかった僕の気を引かなかった
それでも少し記憶に残っていたのは、それがNikonの相当初期の物に違いないということや、手に取った時のずっしり重たい金属の持ちごたえが印象的だったからだろう。
レンズはもとより外観がとてもきれいで、義父がそれを大切に使っていたことがわかる。
純正の箱には保証書が入っていて、そこに小さく昭和二十九年九月十六日購入という自筆の書き込みがある。
彼はこのカメラのファインダーを覗き込みながら、幼い妻や家族を撮っていたのだろう。
ネットでいろいろ調べて各部の操作を確認する。
残念ながらダイヤルを回してもシャッター速度が変わらない。
レンジファインダーも経年変化で曇っていて見づらい。
だが何といってもその50mm f2.0のレンズのきれいなこと。
明日くらいにE-P2用のマウントアダプターが届くはずだから
義父の覗いていたレンズで世界を見てみよう。
私たち(笑)が生まれる前のカメラですね。
返信削除いい感じです。今でも十分通用するデザインだと思います。
我が家にはNikomat FTnというカメラがあります。
父が昭和44年に購入したものです。
その前には、父や母は二眼レフのカメラ(これも我が家にあります)を使って、
幼かった僕や妹を撮ってました。
「彼はこのカメラのファインダーを覗き込みながら、幼い妻や家族を撮っていたのだろう。」
そうそう、カメラってただの機械ではないんですよね。
家族の歴史を写し取り記録する本当に大切な大切な機械なんですね。
なんか、しんみりしてきました。
ぜひレンズ使ってやってください。
僕も二眼レフやNikomat使ってみたくなりました。
t-s-wegnerさんありがとうございます。
返信削除ほんとにね。
モノを大切に扱っていた世代はヒトとの関わりも大切にしていた世代なんでしょうね。
普段乱暴に写真を撮り散らしていた僕なんかは、こういう、いわば故人にとっての「思い出の装置」を
仇やおろそかに扱ってはいけない気がします。
モノとのつきあいって結構むつかしい。
こんばんは。
返信削除なんと端正なお姿でしょう…。
金属の重厚感がありながら軽妙さを感じるフォルム。
シャープな燻し銀の輝きも魅力ですね。
現在に持ってきて尚のこと新しさを感じさせるデザインには
時空を超えた知性さえ感じられます。
このファインダーでshinさんが何を切り取るのか楽しみです♪
ところで、清楚からハードコアへの展開、楽しく拝読いたしました。
どちらが格上の褒め言葉なのか迷うところですが、
まあ、どう考えても実像に近いのは後者だと思われるので、
ハードコアの意味自体も千差万別だとは思いますが、いたく光栄に存じますw
でもこれもshinさんの中で、妙齢の女性から男性へと大展開したbさんの例に比べれば、ちょっとしたマイナーチェンジにすぎませんよね(爆)
bouquet-nさんありがとうございます。
返信削除赤瀬川原平さんの「中古カメラウィルス図鑑」という著書を数ヶ月前に購入した時には、
まさか自分がこの方面に迷い込むとは思ってもみませんでしたが、
思ってもみないことほど現実になるものらしいです。
思ってもみない事というのは、実はあえてその方面には目を向けないようにしているわけで、
その理由が変性するとあっけなくその方面に進んでいくものなのでしょう。
困ったな(笑)。