2008/11/16

花屋で

SDIM5275 (by slowhand7530)

ひとりの男が花屋に入る
そして花をえらぶ

SDIM5280 (by slowhand7530)

花屋の女が花をつつむ
男はポケットに手をいれる

SDIM5282a (by slowhand7530)

銀貨をさがそうと
花代の銀貨を

SDIM5286 (by slowhand7530)

が 同時に
ふと

SDIM5288 (by slowhand7530)

彼は胸に手をあて
ばったり倒れる

SDIM5299 (by slowhand7530)

彼が倒れるのと同時に
銀貨が地べたにころがる

SDIM5307f (by slowhand7530)

花もまた落ちる
男と同時に
銀貨と同時に

SDIM5310 (by slowhand7530)

そして花屋の女が立ちつくす
そこに銀貨はころがって

SDIM5315 (by slowhand7530)

花は散らばり
男は死んで
もちろんたいへんないたましさ

SDIM5327 (by slowhand7530)

花屋の女は
何とかしなければ
しかしどうしてよいかわからない

SDIM5331 (by slowhand7530)

わからない
何からやってよいものか

SDIM5353 (by slowhand7530)

やるべきことがたくさん
その死んだ男
その散らばる花

SDIM5369 (by slowhand7530)

そしてその銀貨
しかも銀貨はなおころころと
ころがりやまず

「プレヴェール詩集」(絶版) 平田文也訳 ほるぷ出版

2008/11/15

Flickrだよおっかさん

another world


僕は写真を撮ったらまずflickr(フリッカー)にアップロードして、そこからブログにHTMLコードを貼り付けています。
flickrというのはもともとカナダ人の夫妻が始めたそうで、今はアメリカのヤフーが管理している世界的な写真共有サイトです。

自分が撮った写真をパソコンのハードディスクに保存するかわりにオンライン上の仮想の写真倉庫に保管してもらうわけです。
今年の11月現在で30億枚(!)の写真がflickrにストアーされているそうです。

僕は去年の5月にここを利用し始めました。
最初は写真をアップロードするだけで右も左もわからなかった(英語だし)。
そのうちに自分の写真を見た人の人数がわかるようになり、見ず知らずの外人が英語で僕の写真にコメントを貼ってくれたり、それに英語で返事を書いたり、その人の写真を見に行って自分もコメントを書いたりするようになりました。

何度かそんなコメントのやりとりがあると相手が僕を知り合い(contact)として登録してくれるわけです。僕もその人を知り合いに登録する。
知り合いに登録すると僕達はお互いに新しい写真をアップしたときにすぐにわかる仕組みになっています。知り合いが徐々に増えてくると自分がアップした写真にすぐにいろいろコメントが付くようになるので楽しいです。

そのうちにGroupsというのがあるのに気が付く。Groupsというのは同好会みたいなもので、例えば僕だったらSigma DP1というかなりマイナー(笑)なカメラを愛用しているわけですが、このSigma DP1の愛用者のGroupが(4つも!)ある。自分がDP1で撮った写真をflickrにアップしたあと、それらの写真をこのグループに登録するわけです。あるいはマクロの写真が好きな人はマクロで撮った写真をマクロの愛好会のグループに登録する。登録すると同じグループに属する人たちからコメントがもらえたりするわけです。

このGroupsというのが実に無数にあって、数万人もの登録者を抱えた巨大なグループもあれば、2~3人だけのこじんまりしたグループもある。
変わったグループもいっぱいあって、ビーフステーキの写真だけがアップされている会や、アルミホイルでバニーガール風のウサギの耳を作ってそれをかぶった写真をアップロードする会や、自分の家の冷蔵庫の中身を写真にとってアップする会や、ホテルのルームキーだけを写真にとってアップする会や、機内食の写真だけをアップする会や、まあとにかくありとあらゆるグループがあります(なければ自分で作ればよい)。

それでそのうちに自分もいろんなグループに入って写真を登録するようになる。素敵な写真をアップすると勧誘が来るわけです。いろんなグループから、「おっ、その写真いいねー。どう?うちのグループに入らない?」と案内のコメントを貼ってくれる。
その中には「ウチはきれいな写真以外お断り!写真を登録したかったら紹介がいるもんね」というお高くとまったグループの仲間からお誘いの声がかかるようになります(僕は1年以上かかった(笑))。
flickrにはメチャメチャ凄腕の人たちが信じられないくらい綺麗な写真をアップしている高級サロンのようなグループがあって、そんなところにはなかなか入れないけど、そこそこ上手な人たちの集まりには誘ってもらえるようになるわけです。

そういう結構上手な人たちの集まりで高い評価を受けたり、グループに関係なくすごくいろんな人たちからいっぱいコメントをもらったり、fav(ファブ)っていう、あんたの写真はおいらの気に入ったというマークをいっぱい付けてもらうと、その写真はExplore(エクスプロアー)っていう場所に張り出されるわけです。

さて、このExploreですが、まあつまりflickrの優秀賞なわけです。
flickrには毎分約3000枚の写真がアップロードされる。
毎分3000枚ということは1時間で約20万枚、1日で約500万枚の写真が世界中からアップロードされてくるわけです。
Exploreに選ばれるのは1日に500枚。
つまり世界中からアップロードされる500万枚の中の500枚がExploreに選ばれる。

確率は500÷500万=0.01%
1万枚に1枚の確率です。

どのような基準でExploreが選ばれているのかは「秘密(笑)」になっています。
毎分3000枚ということは1秒間に50枚ですから全ての写真に目を通すことは不可能です。おそらくコメント数とfavの数が短時日にどれだけ増加したかで機械的に振り分けされているのでしょう。最終的に人の目の選択が入っているかどうかは不明です。
だからExploreというのは「いかに優れた写真か」ではなく「いかに人気があるか」で選ばれているわけだ。
どんなに素晴らしい写真をアップしても、みんなに知られていなければExploreに選ばれないし、それほどたいした写真でなくても一部の人たちに短時日にグッと人気が出れば選ばれる可能性が高い。

だから0.01%というとすごくむつかしそうだけど長くflickrをやっていて、いっぱいコンタクトを持っていて、いっぱいグループに入っていると割合自然に取れるわけです。僕のコンタクトは今90人ぐらいいますが、何十もExploreをもらっている人はたくさんいます。

僕の場合は今までに9回Exploreをもらいました。
去年の5月にflickrを始めて、最初にExploreをもらったのが今年の6月ですから1年以上かかっています。
そこから現在までの5ヶ月の間に8つもらった。
だから長くやればやるほどもらいやすくなるんだと思います。
みなさんがんばって下さい(笑)。
いや別にそれが目的じゃないけど、まあ、励みになります。

2008/11/14

さかさまの世界

SDIM5234
View large

当直明けの眠い頭で山へ。
あー、でもあんまり撮るものがないなーと思っていたら山道にひっそり咲いていました。
花の名前は釣鐘人参(ツリガネニンジン)。
去年の今頃もCaplio R6で撮りましたっけ。


SDIM5231
View large

宮沢賢治の童話に出てきそうな花。


SDIM5249
View large

池の水面をくるりと180度回転すると風の又三郎の世界です。
ぜひView large↑でご覧下さい。


SDIM5252
View large

ひゅるり~ひゅるりらら~。


SDIM5254
View large

これが回転する前の景色なり。

お風呂でお墓

当直明けのぼんやりした頭でお風呂に入りながら日本人はなぜ「千の風になって」という歌が好きなのかを考えていた。

世の中には何千万円もかけて生きているうちに立派なお墓を建てる人もいれば灰は海に流してくれという人もいる。何千人もの人を使って何十年もかけて建造し何千年後にも残るようなピラミッドを建てる人もいる。

そんな立派なお墓を作ってどうするんだというのがごく普通の考え方で、自分がいなくなった後も一定の空間を占拠し続けるなんてなんだか傲慢な気がする。
第一無駄じゃないか。もう本人はいないというのに。

でも人間の営みというものがそもそも無形のものに有形の形を与えるという行為なのだから、というのは例えば思考という無形のものを形にしたのが「本」というもので、空気の振動という無形のものを形にしたのが楽器やラジオやステレオだったり、速く走りたいという思いが「車」になったりするわけだから、死んだあとも自分を残したいという思いがお墓という有形のものに姿を変えてもいいわけだ。

でも立派なお墓を見ると何だか無駄に感じるのは、それが非常に個人的なもので、ほかに使い道がないからだろう。例えばそれがいかに大きくて立派でお金がかかっても、新鮮な野菜を長期間保管する倉庫だったらあまり無駄な気がしない。
それを利用する人もいっぱいいるわけだし。

じゃあお墓というものはほかの人が利用するわけじゃないからやっぱり無駄なのかと言えば、本人はもういないからいいとしても、残された人の心のよりどころとしての働きがある。

ネアンデルタール人の墓から花粉が見つかったことで彼等は死者を悼んでお墓に花を添えたと考えられている。
この発見のことを知ったのはずいぶん前だけれど、その時の僕の驚きは鮮明で、心の深いところまで届く感動としていまだに生き続けている。
その発見は愛していた人が死んだことを悼む人の悲しみと、花を手向けるその仕草を鮮明に、すごくリアルにイメージさせる力があったので、それまではウッホ、ウッホいいながら棍棒を振り回すだけの毛むくじゃらの原始人程度のイメージしかなかったネアンデルタール人が、すぐ目の前にいる普通の人として感じることが出来た。

人は死んでもその人のまわりの人の心の中では死なない。親しかった人にはその人による何らかの行動や思考の変容が必ずあって、心の中にその人によって形成された変容の核のようなものがあり、それは心の中にあるのと対応する形態の存在を、自分の外側にも存在することを要求する。それはあるときにはお墓であり、ある時には思い出の品となる。

だから自分が死んだら灰は海に流してくれと言うのは何だか潔くて好ましくも思えるが、残された人たちにとっては海を見てあの人を思い出すというのはなかなかむつかしい。だからこの行為は潔くもあるが何だか独りよがりな印象がつきまとう。

千の風になってという歌はお墓には私はいませんという。
ただこの歌はお墓に私は「いない」とともに、私は千の風としてあなたをつつんで「いる」という。
この歌はそこには私はいないと言って、ここには私はいるという。
私の居場所の変遷を告知する歌なのだ。
この歌を聴くことによって、風という無形のものに私にまつわる思いを乗せてもかまいませんという。
人々は「了解しました。私もかねがねそう思っていたのです」と返事をした。

2008/11/10

カメラの秘密


だが実際に写らなくてもカメラを持ってファインダーを覗くという行為には象徴的な意味がある。
ファインダーには僕達が普段見ている世界を変容させる力がある。
僕らはファインダーの中に何を見ているのだろう。

景色の中の一部を切り取る。
時間の中の一部を切り取る。
カメラは空間や時間を切り取る装置だ。

逆説的に、僕達は切り取ることによって、そのシーンの空間的な繋がりや時間的背景を意識する。
僕らはファインダーのまわりに広がる空間や、切り取られた一瞬に繋がる来し方行く末に思いをはせる。
僕達は切り「取られた」一瞬によって、逆に切り「残された」空間や時間に思いを馳せる。
僕らはそこにあるものによって、そこにないものを想像するのだ。

今ここにある空間。
今ここにある時間。
今目の前にいるあなた。

去ってしまった空間。
去ってしまった時間。
去ってしまったあなた。

2008/11/09

片目で見る

SDIM5139
View large
あっ きれい!と思って写真を撮っても
あとで見ると意外とつまらないことが多い。

SDIM5140
View large
その時にいいなと思っても、あとで見るとつまらないのはなぜなんだろう。

SDIM5156
View large
ある時ふと気が付いた。
僕らは三次元で見ているけれど、写真は二次元なんだ。

SDIM5157
View large
立体で見て魅力的なシーンでも二次元にするとつまらないことが多いんじゃないか。

SDIM5171
View large
それであるときから片目で見る習慣が付いた。
おっ、これはいいかもと思ったらすかさず片目をつむってみる。

SDIM5168
View large
それで撮る気が失せたらそれは駄目な写真。

SDIM5167
View large
この習慣が付いてからは出来上がりがどんな風になるか、ある程度正確にイメージ出来るようになった気がします。

SDIM5166
View large
何か出てきそうな怪しい雰囲気。こういう写真は結構好き。

SDIM5197
View large
去年の冬にこの花を撮ったときは名前がわからなかった。

SDIM5193
View large
今はこのサイトのおかげでずいぶん簡単に花の名前がわかるようになりました。

SDIM5194
View large
ヒメツルソバ【姫蔓蕎麦、pink-head knotweed】というそうです。

SDIM5195
View large
ちょっと寒げなピンクが魅力です。

SDIM5145
View large

2008/11/07

雫 雫 雫

SDIM5115
View large



SDIM5110
View large



SDIM5102
View large



SDIM5082
View large



SDIM5075
View large




SDIM5037
View large

当直明けで眠たいのでどこにも行かず、庭のチェリーセージとハナカタバミのしずくを撮りました。

twitter