2021/12/08

ギア雲台G4のクランプをVelbon化する

 

間違いだらけの買い物を繰り返している私だがそのなかで珍しく当たりだったのがLeofotoのギア雲台G4だ。とても愛用しているのだがそんなG4にも私との相性の点でちょっとした問題がある。具体的にいうとそれはアルカスイス対応のクランプ。私はG4のクランプにカメラやレンズのプレートをスライドインさせるのが苦手で、特に重い望遠レンズなどではプレートの突端をクランプの入り口にあてがうのに手間取ることが多い。

スライドインが苦手ならクランプのノブをいっぱいに緩めてカメラやレンズを載せてノブを締めればいいようなもんだがいっぱいまで緩めるとノブをグルグル回さないといけないし、グルグル回してみたら実はハマってなくてカメラを落っことすという危険もある。アルカスイスは各種機材取り付けの汎用システムで業界のスタンダードだしキチンとハマればがっちり固定できて理想的だがもうすこし脱着が簡単だったらなぁと私なんかは思う(®橋本治)。

じゃあそのG4のクランプをノブ式からレバー式に換装すればいいではないか。実際そうされている方がこちら(リンク)。うーん、これはスマートだ。これはいい!しかしこのパンニングクランプもレバーでロックする前にスライドインさせないといけないという点ではノブクランプと変わらない。

要するに私はアルカスイスのプレートをクランプに挿し込む際の、クランプの間口の狭さがいやなのだ。それに比べると以前から愛用しているベルボンのQRAシステムはよかった。QRAのメスはシューベース、オスはクイックシューと云うが、ベースにシューを斜めに差し込んで抑えればパチンという音とともにレバーが回転してロックが掛かる。アルカスイスのようにプレートの挿し込み口を探る必要はなくノブやレバーで締める必要もない。装着とロックがワンタッチなのだ。外すときはレバーを反時計回りに回せばシューが浮き上がる。あぁ、やはりこれこそが私が望んでいるリリースシステムだ。

それならG4のトップをベルボン化してしまおうと考えた私はこういう製品をネットで見つけた(リンク)。ふむふむ。なるほど。これをG4に乗っければいいんだね。しかしそういえばウチにもベルボンの使っていない自由雲台があったな。

この雲台からシューベースを取り外して使おう

雲台の基部をバラバラに分解してボールの中を走っているM6ネジを外して最後に金槌でシューベースをパコンと叩いて分離成功


シューベースを裏返してヤスリでケバを削ってM6だったネジ穴にタップで1/4インチネジ穴をあける


手近なアルカプレートをねじ込んで

G4のアルカスイスクランプに装着して完了


うまくいって気を良くした私はSmallRigのL型ブラケットもベルボン化してしまおうと考えた。縦位置用側面はブラケットの1/4インチ穴にQRAプレートを装着するだけだが底部にはブラケットをカメラの三脚穴に固定する1/4インチネジがはまっている。これを外してシューを取り付けるには

シューのネジを固定しているリングを破壊してネジを外し


ホームセンターで買ったw1/4インチ 長さ25mm 48円也の六角ネジを差し込む


ところが六角ネジの頭がシューの底部からわずかにはみ出していることに気付き


ネジの頭をヤスリで削って、これをシューとブラケットに挿し込んでカメラの三脚穴にねじ込んでみたがグラグラしてしっかり固定できない。んんん??どういうこと?はっきりしたことはいえないがつまりこういうことか↓

ネジ穴のある3者はこういう状態

ネジを回すとシューもブラケットもカメラも上向きの力がかかり、ネジには下向きの力がかかる。もし3者が一体で隙間がないなら問題はないが相互間に隙間があることで、シューとブラケット、ブラケットとカメラの間の寄せ合う力に不均一が起こり、ネジがカメラを引き寄せようとする力が弱まってしまう。そしてこの現象はおそらく介在するモノが増えるほど顕著になるだろう。あくまで想像だが。

だからブラケット部分のネジ山をなくしてしまえば3者間の相互作用を減らせるだろう


作業開始


完成


締め付け成功


横構図


縦構図


さてこれで終了かというと実はベルボンにはこういう商品がある(リンク)。このブラケットは縦横いずれもがクイックシューになっているのでそのまま雲台のシューベースに取り付けることができるのだ。すでに述べたように私はGFX50専用のSmallRigのL型ブラケットを使っていて固定力抜群だがちょっと重くてしかも先程の工作でこれに2つのシューが付いて更に重くなる。そこで試しにこの製品を注文してみた。

装着図


サイドアームを一杯まで広げた図
これで端子カバーをフルオープンできるが
重心はかなりズレる



加えて私が買ったBR-Qは取り付けベースをQHD-53Qのシューベースにあてがって押下してもパチンとロックしなかった。シュー固定レバーが十分回転しない個体だったのだ。そこでVelbonの親会社のHakubaに送って別品を送ってもらったが結果は同じだった。仕方がないので上図矢印の薄いステンレス金具(底面と側面にそれぞれ2個の合計4個)を取り外したらパチンとロックできるようになった。同じ症状の方がおられたらお試しを。

 追記:
ホームセンターで買ったネジをキサカのネジ(リンク)に変更(ネジ頭の丈が低いので出っ張らない)。さらにSmallRigのL型ブラケットのネジ穴をヤスリで研磨してネジ山をなくすことでキサカのネジのネジ山を研磨せずに挿入固定できるようにした。





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