2017/10/09
三脚のこと
ベルボンのVS-443Qを買ったのは2011年だから6年前。僕が初めてフルサイズ(Nikon D700)を買った年だ。そのときのブログにジッツォのエクスプローラーのことを少し書いた。三脚に十万円近く払うなんて正気の沙汰とは思えなかったが、あれから6年を経て僕も幾分正気を失ってしまったのかもしれない。というのもまさにそのエクスプローラーを注文してしまったからだ。
ベルボンの443Qは脚が180度近く開くのでエレベーターを倒せばかなり地面に近いものを撮ることが出来る。僕のような地面近くをマクロで撮ることが多いアマチュア写真家にとって非常に便利な機構だが、付属の雲台では(そして一般的な自由雲台はたいていそうなのだが)カメラを倒せる角度が90度までなのでエレベーターを水平より低い角度で地面に近づけたときカメラの底面が水平にならない。雲台を一回転させてカメラを上下さかさまにすれば水平になるが、上下逆で写真を撮るということになんとなく抵抗があるし、そもそもカメラの操作そのものが煩雑だ。またこの三脚は開脚角を3段階から選べるが三脚を移動させるときに開脚角がなにげに変化してしまうのが煩わしいし、脚の伸縮の際のクイックレバーロックも一本3カ所、計9カ所もパチンパチン開閉するのが結構面倒だ。
そうはいっても比較的廉価で大開脚できて、アングルと伸縮の操作がしやすいエレベーターが付属した三脚の選択肢はごく限られているわけで、まぁとにかく使い込んで意のままに操れるようになるのが道具を使いこなす王道だと自らに言い含めていたが、先日「地面スレスレ+三脚」でググっていてこのブログに出会ってしまったのが運の尽き。この方も僕と同様地面近くのマクロをよく撮られるようで、最近買い換えたジッツォの三脚(GT2541EX)の内容がまさに僕の希望にぴったりだった。つまり開脚角が自由に選べて、かつ開脚のロックが出来て、脚の伸縮も脚を一ひねりするだけだし、最大開脚180度で、角度自由の長さ35cmのセンターポール(ベルボンにおけるエレベーター)が付いていて、これにGH2750QRという雲台を付ければセンターポールが下方に項垂れていてもカメラを上下逆にせずに水平に出来ると。
うーむ、これはいい!というわけでジッツォのホームページで探してみたが製品リストにこの三脚は見当たらず、どうも生産終了とのことで、だから市場の在庫が無くなったら中古で購入するしかないようなのだ。うーむ、なぜこんな素晴らしい製品の生産を終了したのか。まぁそうは言っても仕方が無い。幸いヨドバシで新品が販売されていたので嬉々として雲台共々早速注文した。ちなみにこの雲台のクイックシュー用のプレートの商品番号がなかなかわからなかったがようやくG1173/14Bと判明、製品には1個付いているようだが僕はこういったものをよく失うので2つ追加注文した。まだ商品は届いていないがこの決断が吉と出るか凶と出るか。そしてまた6年前の自分が知ったらはたしてどう思うだろうか。
追記1
こちらが10年前だけどデジカメWatchによるエクスプローラーの紹介記事。Gitzoの三脚についてはこのサイトの説明がわかりやすいですね。
追記2
Gitzoより廉価でエレベーターを水平に出来る三脚としてマンフロットの190Go! MT190GOC4TB(←YouTubeに飛びます。三脚の説明は2分24秒後から)という製品もあります。Gitzo GT2541EXと同じく脚をねじって伸縮するカーボン製なのに価格は半額でGitzoより小さくて軽くていいことずくめですがこの三脚のエレベーターを伸ばせる方向は水平のみ。三本の脚長を不均等にして本体を被写体に傾けた状態でエレベーターを伸ばせば下方に向けることが可能ですが、カメラを微妙に上下させるにはエクスプローラーのようにエレベーターの角度を微調整できる方が有利かも。
追記3
エレベーター(一般名はマルチアングルアーム?)だけならこんな製品の紹介も。
追記4
エレベーターを水平より低い角度で地面に近づけたときカメラを水平に出来ない件に関しては今回はその解決のためにGitzoのGH2750QRを注文しましたがマンフロットの460MGのような三軸の雲台はGH2750QRよりも軽くて、しかもずっと廉価です。さらにベルボンのVS-443Qの雲台の取り付け角を90度変換するこういうものもありました。また僕はこれまでスリックの三脚はノーチェックだったんですが最初からアングルアダプターの付属したこの製品も魅力的です。ただし私見ですがGH2750QRはこれらの製品よりも最低地上高が低いような気がします(下の写真参照)。
追記5
Gitzoの三脚購入の経緯をまとめるためにこの記事を書いたんですが、調べるうちに実はいろんな選択肢があったんだということがわかってきました。エクスプローラーについてはまだ外で実際に使っていないのでこれが妥当な選択だったかどうかは不明ですが、VS-443Q以上に使いこなせるようになるかどうかは不安半分期待半分というところです。
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