2023/02/06
望遠レンズの被写界深度
先日雪山へ写真を撮りに行ったときのこと。三脚を立ててGF250mmに1.4倍のテレコンを付けて撮ったのが上の写真。設定は焦点距離350mm F8 1/1250 ISO800
普段近距離しか撮っていない感覚からすればF8で手前の樹木群に焦点を合わせれば遠方の山も合焦するだろう、まぁ両方とも無限遠みたいなもんだしと思って撮ったのだが帰宅後PCで確認してびっくり。画像をクリックしてFlickrで拡大表示してもらえばわかるが遠方の山はおろか右端の樹木群も合焦していない。
いや別にええやないか、そこまでピントにこだわらんでも。写真としては十分綺麗やしと擁護してくれる心優しい方もおられるかもしれない。しかし今「合焦」を一つのテーマにしている僕にとっては大問題なのだ。いや大問題というか面白い問題を見つけたというか。
そこで先日紹介した(リンク)FocusRangeというアプリで確認してみた。レンズは350mmの設定がなかったので360mm。f/8でピント位置は手前の樹木群は大まかに150mとして測ってみたらなんと過焦点距離は3キロ先で、150m先にピントを合わせたら前後15メートルしか合焦せずそれより向こうはボケると。そこで試しにf/20まで絞ってみたがそれでもピント位置から20メートル以上向こうは合焦しないという結果だった。
うーん、そうだったのか。いや150メートル先も向こうの山も、100メートル以上はみ~んな無限遠みたいな認識をしていたことに問題があったわけだ。それと遠くの景色を撮るとき絞りを絞って被写界深度を稼ぐという発想は要注意だ。そんなこと山岳写真を撮っているもんにとっては常識やでと言われるかもしれないが、うーん、そうか。
ということは。



上のようにABCそれぞれにピントを合わせた写真3枚を撮っておいてあとで深度合成したらいい。以前は深度合成はPhotoshopで出来るとわかっていてもなんだか面倒で気が重かったがHelicon Focus(リンク)を導入してからは秒単位だ。なにしろ3枚の写真をHelicon Focusに放り込んでRenderボタンを押すだけなのだ。そしてそれは撮影のときの意識にも影響してくる。3枚撮っとけばいいのねという動作の軽さ。
2023/02/03
GITZOのオフセンターボール雲台侮りがたし
マクロに凝っていた頃にGITZOのエクスプローラーとセットで買ったオフセンターボール雲台GH2759QR。最近とんと使わなくなってしまったが一応試してみるかと思ってFLMの三脚に乗せスライドレール(Leofoto NR-200)で(GFX50S+GF250mmF4)の重心を移動させてバランスを取ったあと3m先のラインがボールの締め付けで移動するかどうかを調べてみた。
驚いたことに3メートルでズレは5mm以下だった。ボール径が小さいのになぜ?と思ったらGITZOのサイト(リンク)にこのような記載があった。
改良版が発売された正確な時期は不明だが少なくとも2014年7月のGITZOのカタログには新型が記載されているようだ。僕が購入したのは2017年だから改良版と考えてよいだろう。
うーん、ボール径が小さいからと侮っていたがやはりGITZOだけのことはある。
驚いたことに3メートルでズレは5mm以下だった。ボール径が小さいのになぜ?と思ったらGITZOのサイト(リンク)にこのような記載があった。
従来モデルにはあった、ロック時のわずかな「ズレ」は完全に除かれています。ノブ部分のデザインは人間工学に基づき改良され、操作性の向上と自重の軽減に貢献しています。おそらく赤いのがテクノポリマー製ブッシングでその右に縦に3本描かれているのが内蔵スプリングでボールに噛みついている青い蟹爪のようなものが高摩擦の金属製ブッシングを示していると思われる
内部のロック機構はまさに革新的と言えます。まずパンロックは新しいコンセプトに基づいて設計され、ロック強度が従来モデルの3倍になりました。この特性は、サイドアームや、エクスプローラー三脚などで水平にしたセンターポールと組み合わせて使用するときに、大いに効果を発揮します。
ボールロックは、特許出願中の全く新しいシステムを採用しています。雲台設計の従来のアプローチに従うと、最大ロック強度と操作の滑らかさはトレードオフの関係にありました。実際、従来のロックシステムでは、操作の滑らかさを向上させると最大耐荷重の低下につながり、最大耐荷重を増やすと滑らかさを犠牲にしなければなりませんでした。この課題を克服するため、ジッツオは2つのロックシステムを組み合わせた、特許出願中の独特のシステムを導入しました。
雲台を完全にロックしたい時には、ボールを高摩擦の金属製ブッシングで押さえて、効果的なロックを実現します。完全にロックせず滑らかで正確な動作を維持したい中間ポジションでは、ボールをテクノポリマー製ブッシングで押さえて、滑らかさと正確な動作を最大限実現します。このテクノポリマー製ブッシングの圧力は、内蔵スプリング(バネ)の荷重によって制御されています。このスプリングアシストダブルロック(SADL)によって、あらゆる状況下で滑らかなボール制御と、より効果的なフリクションコントロールを保証します。
改良版が発売された正確な時期は不明だが少なくとも2014年7月のGITZOのカタログには新型が記載されているようだ。僕が購入したのは2017年だから改良版と考えてよいだろう。
うーん、ボール径が小さいからと侮っていたがやはりGITZOだけのことはある。
2023/02/02
(私の中の)高級ボール雲台神話の崩壊
先日「構図がズレるのは雲台のせいではない」と書いたがその間違いに気が付いた(元記事は削除)。
その記事で僕はこう書いた。
「三脚の脚の先からカメラまでが弾性のある一つの棒であって、重くて鏡筒の長いレンズをカメラに付けるとそこに発生するトルクで棒、つまりシステムがしなる」
その仮説、つまり雲台より上の重みの偏りで三脚がしなって構図がズレるという説が正しければ、三脚の三本の足のそれぞれに均等に重力がかかるようにすればズレは解消されるはず。要するにレンズから手を離したときにカメラが傾かないようにすればいいわけだ。
そこでスライドレール(Leofoto NR-200)で(カメラ+レンズ)の重心を移動させ、ボール雲台の締付けなしのグラグラの状態でレンズから手を離してもカメラが傾かないようにバランスを取った(冷汗)。
BH-55のボールを締め付けたらフォーカスポイントが下に移動した。ボールの締付けを緩めたらフォーカスポイントが再びライン上に乗った。
うーん、そうか。そうだったのか。つまり先程の仮説は誤りでBH-55はボールの締め付けだけで構図がズレるのだ。確かに頭を冷やして思い返してみればThe Center Columnの記事(リンク)でもBH-55は優秀とはいえボールを締め付けると5mあたり8.5mmズレると書いてあったし(僕のケースでは3mあたり20mm)。
それにしても。そうかぁ~。そうなのか~。
ショック・・・。
まぁスライドレールでバランスを取れば軽くボールを締めるだけで安定するし締めすぎないことが大事なんだろうな。
追記:
あんまりショックだったので午後にもう一度チェックしてみた。メインノブを締めすぎないようにしたらズレは3メートルで10mmくらいに減少し、かつあらかじめフリクションコントロールノブで動きを渋くしてからメインノブを締めるとズレは7mmくらいに減った。また、重心取りせずに締めるとズレは極端に大きくなった。重い望遠レンズを使う際の重心取りの大切さを実感。
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