2011/04/29
YARD・O・LED
セーラーの青墨は気に入っているのですがフローが少し渋い印象。
似たような色を探していて出会ったのが英国はヤード・オ・レッドのブルーブラック。
青墨より明度が低くグリーンが強い。
パイロットの色彩雫の月夜も綺麗なブルーブラックですが
ヤードのブルーブラックは月夜より彩度も明度もさらに少し低めです。
28mlで1400円はちょっと高いけど、まあ趣味のものだからね。
2011/04/27
3つの挿話
きな臭いのは政治や震災や原発の話だけではないのですが
糸井さんのツイートからヒントを貰いました。
第一の挿話
糸井重里のtwitterでのつぶやきより。
『ぼくは、じぶんが参考にする意見としては
「よりスキャンダラスでないほう」を選びます。
「より脅かしてないほう」を選びます。
「より正義を語らないほう」を選びます。
「より失礼でないほう」を選びます。
そして「よりユーモアのあるほう」を選びます』
第二の挿話
NAVI(車雑誌)のBMWとBENZの試乗記事(1991年の2月号)での村上春樹の言葉。
「正しいことをそのまま言っては身も蓋もない」
第三の挿話
白洲正子が小林秀雄から聞いた言葉。
「いちばん言いたいことを文にしちゃったらもうそれはダメだ」
脅しも理論もそして正義さえもが、聞き手の逃げ場をなくして追い込んでいく。
その語りは開いた窓から爽やかな風が吹き込んでいるだろうか。
糸井さんのツイートからヒントを貰いました。
第一の挿話
糸井重里のtwitterでのつぶやきより。
『ぼくは、じぶんが参考にする意見としては
「よりスキャンダラスでないほう」を選びます。
「より脅かしてないほう」を選びます。
「より正義を語らないほう」を選びます。
「より失礼でないほう」を選びます。
そして「よりユーモアのあるほう」を選びます』
第二の挿話
NAVI(車雑誌)のBMWとBENZの試乗記事(1991年の2月号)での村上春樹の言葉。
「正しいことをそのまま言っては身も蓋もない」
第三の挿話
白洲正子が小林秀雄から聞いた言葉。
「いちばん言いたいことを文にしちゃったらもうそれはダメだ」
脅しも理論もそして正義さえもが、聞き手の逃げ場をなくして追い込んでいく。
その語りは開いた窓から爽やかな風が吹き込んでいるだろうか。
2011/04/16
シュレーディンガーの猫
なるほど彼は波の関数で
エルヴィン(シュレーディンガー)は何でも計算する
人が知りたがっているのはただ
そのとき心に何を描くかだ。
(当時のチューリッヒの物理学者たちがシュレーディンガーに寄せて歌った詩。「近代物理の発想II」講談社より)
科学くん「いやー、今日は驚いたね!」
文学くん「どうしたの?」
科学くん「シュレーディンガーの猫ってほんとにいたんだね!」
文学くん「その、シュレなんとかさんもさぞかし喜んでるだろうけど、お知り合い?」
科学くん「いや、直接の面識はないんだけど、すごくえらいひと」
文学くん「どんなふうに?」
科学くん「物質は波と考えたほうがわかりやすいっていう方程式を考えた」
文学くん「いま波の話は聞きたくないな。猫を飼ってたの?」
科学くん「普通のねこじゃなくて化け猫の一種」
文学くん「・・・・」
科学くん「ハイゼンベルクの不確定性原理とか」
文学くん「えーと、たしか真っ暗闇だと粒子がどこにあるかわからないけど」
科学くん「光を当てると粒子が見える」
文学くん「くわしく粒子の位置を確かめようとしたら強い光を当てないといけないけど」
科学くん「強い光をあてるとその光のエネルギーで粒子が動いてしまって粒子の位置が分からなくなっちゃう」
文学くん「弱い光だと粒子の位置がよく見えない」
科学くん「つまり粒子が存在する位置は確率では分かるけど、確定はできないと」
文学くん「ジレンマだね。別にいいじゃない。粒子がどこにあろうと」
科学くん「科学者はそれが許せない。どうして確定できないんだ。確定できるはずだ!」
文学くん「興奮しちゃって」
科学くん「プンプン」
文学くん「で、シュレちゃんも怒ったわけだ」
科学くん「そう。自分で方程式を作っておいて、確定できないことにむかっ腹を立てた」
文学くん「それと猫とどういう関係が?」
科学くん「話せば長いんだけど」
文学くん「だいじょぶ。誰も読んでないから」
科学くん「zzzz」
文学くん「居眠り?」
科学くん「長い話をするための深呼吸」
文学くん「どうぞ」
科学くん「シュレちゃんは考えた。『粒子の存在が確率なワケがない!』」
文学くん「はぁ。いいじゃない。粒子ぐらいあってもなかっても」
科学くん「粒子が確率なら、おいらの猫も確率か!?」
文学くん「何を言い出すのやら」
科学くん「たとえばだね、粒子が崩壊して放射線をだしてだね」
文学くん「放射線の話は今は聞きたくないな」
科学くん「その放射線をガイガーカウンターで測定してだね」
文学くん「ガイガーカウンターの話も今は聞きたくないな」
科学くん「ガイガーカウンターが放射線をキャッチしてガガガと鳴ったら」
文学くん「怖い!」
科学くん「ハンマーが青酸カリの瓶を割って猫が死ぬ」
文学くん「きゃー」
科学くん「そういう箱を作る」
文学くん「ヒドイ話」
科学くん「ということはだよ」
文学くん「ほう」
科学くん「粒子が崩壊する確率は箱の中の猫が死ぬ確率と同じだろ?」
文学くん「まあ、そう言えなくもないが」
科学くん「粒子が崩壊する確率が50%なら猫が生きている確率も50%」
文学くん「いいのかな。そんな事言って」
科学くん「言っちゃう」
文学くん「それで?」
科学くん「箱を開けてみる」
文学くん「きゃー」
科学くん「死んでる」
文学くん「あーあ」
科学くん「さっきまで50%生きてたのに今は100%死んでる」
文学くん「まあ、そうだわな」
科学くん「変だ」
文学くん「何が?」
科学くん「箱を開けなくてもすでに100%死んでたはずだ」
文学くん「そうだけど」
科学くん「そもそも50%生きてたというのがおかしい」
文学くん「50%だけ生きてると思ってたの?」
科学くん「いや思ってない」
文学くん「どっちなんだよ」
科学くん「でも計算によれば彼は箱の中で50%生きてた」
文学くん「?」
科学くん「粒子の存在が確率なら、猫の存在も確率だ。彼は箱の中で半分だけ生きていたんだー!」
文学くん「落ち着くんだ」
科学くん「半分だけ生きていた!化けネコだー」
文学くん「困ったな」
科学くん「だからね。計算では確率だけど、実際には確定のはずだろ?」
文学くん「シュレちゃんは自分で導き出した式だと存在というものが確率でしか表現できないことに悩んだわけだね」
科学くん「はい」
文学くん「科学者というのはね」
科学くん「へーい」
文学くん「理論で世界を記述したいわけだ」
科学くん「うん」
文学くん「でも世界の記述と世界とは必ずしも一致しないだろ?」
科学くん「一致させたいけど」
文学くん「一致してると思ってるでしょ」
科学くん「そういう面もある」
文学くん「だから粒子の存在を確率でしか記述できないと、確率的にしか存在してないと思っちゃう」
科学くん「意味わかんね」
文学くん「50%の存在確率は、半分透けた猫がいると思ってるだろ」
科学くん「違うの?」
文学くん「頭がイイのか悪いのか」
科学くん「でもね、昨日発表があったんだよ」
文学くん「何の?」
科学くん「ヒヒヒ。いたんだよ」
文学くん「何が」
科学くん「化けネコが」
文学くん「?」
科学くん「ばーん!!」
『東京大学の古澤教授、シュレーディンガー猫状態の光パルスの量子テレポーテーションに成功』
文学くん「ええと、どういうことでしょ」
科学くん「シュレーディンガーの猫は2匹でペアだった」
文学くん「1匹じゃなかったんだ」
科学くん「2匹でペア」
文学くん「びゅーてぃぺあ~♪」
科学くん「びゅーてぃびゅーてぃ~♪」
文学くん「びゅーてぃぺあ~♪」
科学くん「エヘン(咳払い)」
文学くん「はい」
科学くん「で、この2匹は半分スケスケでそれぞれ存在して」
文学くん「よくそんなことが!」
科学くん「一方の箱を開けて生きてたら、もう一方の箱は開けなくても中で死んでいるに決まっていると」
文学くん「何を言ってるのやら」
科学くん「いや、そういう運命のペア」
文学くん「びゅーてぃぺあ~」
科学くん「エヘン」
文学くん「あ」
科学くん「そういう運命のペアを東大は作って」
文学くん「神か!」
科学くん「その箱を別々の場所に置くことに成功したと」
文学くん「まゆつば」
科学くん「えーと、この文章を書いている人」
文学くん「shinさん」
科学くん「は、素人なので嘘を言っているかもしれませんご用心を」
文学くん「本人は悪気はないんですが間違ってるかもしれません。ご容赦を」
科学くん「続けます」
文学くん「続くんだね」
科学くん「さて、別々の場所に置くとどうなるか」
文学くん「さてお立会い!ばばんばん!」
科学くん「大阪で箱を開けたら東京の箱の中身がわかる」
文学くん「フムフム」
科学くん「箱を並べて順番に開けたら開けると同時に東京の箱の中身がわかる」
文学くん「電話で聞かなくても」
科学くん「情報の伝達速度が半端じゃない」
文学くん「何しろ同時だもんね」
科学くん「光より速い」
文学くん「なるほど」
科学くん「異常な速さ」
文学くん「くどい」
科学くん「これでコンピューターを作ったら計算速すぎ」
文学くん「量子コンピューター」
科学くん「なんだ、知ってたの?」
文学くん「エヘッ」
科学くん「テレるかね」
文学くん「えーと、つまりシュレーディンガーの猫はいた!っちゅうわけ?」
科学くん「少なくともその理屈で物事は進んでるようね」
文学くん「ということは僕らも確率で存在してるってこと?」
科学くん「君、ちょっと透けてるけど」
文学くん「え、ウソ!」
科学くん「箱を開けて僕が生きてたら」
文学くん「びゅーてぃぺあ~♪ はー、さいならー」
エルヴィン(シュレーディンガー)は何でも計算する
人が知りたがっているのはただ
そのとき心に何を描くかだ。
(当時のチューリッヒの物理学者たちがシュレーディンガーに寄せて歌った詩。「近代物理の発想II」講談社より)
科学くん「いやー、今日は驚いたね!」
文学くん「どうしたの?」
科学くん「シュレーディンガーの猫ってほんとにいたんだね!」
文学くん「その、シュレなんとかさんもさぞかし喜んでるだろうけど、お知り合い?」
科学くん「いや、直接の面識はないんだけど、すごくえらいひと」
文学くん「どんなふうに?」
科学くん「物質は波と考えたほうがわかりやすいっていう方程式を考えた」
文学くん「いま波の話は聞きたくないな。猫を飼ってたの?」
科学くん「普通のねこじゃなくて化け猫の一種」
文学くん「・・・・」
科学くん「ハイゼンベルクの不確定性原理とか」
文学くん「えーと、たしか真っ暗闇だと粒子がどこにあるかわからないけど」
科学くん「光を当てると粒子が見える」
文学くん「くわしく粒子の位置を確かめようとしたら強い光を当てないといけないけど」
科学くん「強い光をあてるとその光のエネルギーで粒子が動いてしまって粒子の位置が分からなくなっちゃう」
文学くん「弱い光だと粒子の位置がよく見えない」
科学くん「つまり粒子が存在する位置は確率では分かるけど、確定はできないと」
文学くん「ジレンマだね。別にいいじゃない。粒子がどこにあろうと」
科学くん「科学者はそれが許せない。どうして確定できないんだ。確定できるはずだ!」
文学くん「興奮しちゃって」
科学くん「プンプン」
文学くん「で、シュレちゃんも怒ったわけだ」
科学くん「そう。自分で方程式を作っておいて、確定できないことにむかっ腹を立てた」
文学くん「それと猫とどういう関係が?」
科学くん「話せば長いんだけど」
文学くん「だいじょぶ。誰も読んでないから」
科学くん「zzzz」
文学くん「居眠り?」
科学くん「長い話をするための深呼吸」
文学くん「どうぞ」
科学くん「シュレちゃんは考えた。『粒子の存在が確率なワケがない!』」
文学くん「はぁ。いいじゃない。粒子ぐらいあってもなかっても」
科学くん「粒子が確率なら、おいらの猫も確率か!?」
文学くん「何を言い出すのやら」
科学くん「たとえばだね、粒子が崩壊して放射線をだしてだね」
文学くん「放射線の話は今は聞きたくないな」
科学くん「その放射線をガイガーカウンターで測定してだね」
文学くん「ガイガーカウンターの話も今は聞きたくないな」
科学くん「ガイガーカウンターが放射線をキャッチしてガガガと鳴ったら」
文学くん「怖い!」
科学くん「ハンマーが青酸カリの瓶を割って猫が死ぬ」
文学くん「きゃー」
科学くん「そういう箱を作る」
文学くん「ヒドイ話」
科学くん「ということはだよ」
文学くん「ほう」
科学くん「粒子が崩壊する確率は箱の中の猫が死ぬ確率と同じだろ?」
文学くん「まあ、そう言えなくもないが」
科学くん「粒子が崩壊する確率が50%なら猫が生きている確率も50%」
文学くん「いいのかな。そんな事言って」
科学くん「言っちゃう」
文学くん「それで?」
科学くん「箱を開けてみる」
文学くん「きゃー」
科学くん「死んでる」
文学くん「あーあ」
科学くん「さっきまで50%生きてたのに今は100%死んでる」
文学くん「まあ、そうだわな」
科学くん「変だ」
文学くん「何が?」
科学くん「箱を開けなくてもすでに100%死んでたはずだ」
文学くん「そうだけど」
科学くん「そもそも50%生きてたというのがおかしい」
文学くん「50%だけ生きてると思ってたの?」
科学くん「いや思ってない」
文学くん「どっちなんだよ」
科学くん「でも計算によれば彼は箱の中で50%生きてた」
文学くん「?」
科学くん「粒子の存在が確率なら、猫の存在も確率だ。彼は箱の中で半分だけ生きていたんだー!」
文学くん「落ち着くんだ」
科学くん「半分だけ生きていた!化けネコだー」
文学くん「困ったな」
科学くん「だからね。計算では確率だけど、実際には確定のはずだろ?」
文学くん「シュレちゃんは自分で導き出した式だと存在というものが確率でしか表現できないことに悩んだわけだね」
科学くん「はい」
文学くん「科学者というのはね」
科学くん「へーい」
文学くん「理論で世界を記述したいわけだ」
科学くん「うん」
文学くん「でも世界の記述と世界とは必ずしも一致しないだろ?」
科学くん「一致させたいけど」
文学くん「一致してると思ってるでしょ」
科学くん「そういう面もある」
文学くん「だから粒子の存在を確率でしか記述できないと、確率的にしか存在してないと思っちゃう」
科学くん「意味わかんね」
文学くん「50%の存在確率は、半分透けた猫がいると思ってるだろ」
科学くん「違うの?」
文学くん「頭がイイのか悪いのか」
科学くん「でもね、昨日発表があったんだよ」
文学くん「何の?」
科学くん「ヒヒヒ。いたんだよ」
文学くん「何が」
科学くん「化けネコが」
文学くん「?」
科学くん「ばーん!!」
『東京大学の古澤教授、シュレーディンガー猫状態の光パルスの量子テレポーテーションに成功』
文学くん「ええと、どういうことでしょ」
科学くん「シュレーディンガーの猫は2匹でペアだった」
文学くん「1匹じゃなかったんだ」
科学くん「2匹でペア」
文学くん「びゅーてぃぺあ~♪」
科学くん「びゅーてぃびゅーてぃ~♪」
文学くん「びゅーてぃぺあ~♪」
科学くん「エヘン(咳払い)」
文学くん「はい」
科学くん「で、この2匹は半分スケスケでそれぞれ存在して」
文学くん「よくそんなことが!」
科学くん「一方の箱を開けて生きてたら、もう一方の箱は開けなくても中で死んでいるに決まっていると」
文学くん「何を言ってるのやら」
科学くん「いや、そういう運命のペア」
文学くん「びゅーてぃぺあ~」
科学くん「エヘン」
文学くん「あ」
科学くん「そういう運命のペアを東大は作って」
文学くん「神か!」
科学くん「その箱を別々の場所に置くことに成功したと」
文学くん「まゆつば」
科学くん「えーと、この文章を書いている人」
文学くん「shinさん」
科学くん「は、素人なので嘘を言っているかもしれませんご用心を」
文学くん「本人は悪気はないんですが間違ってるかもしれません。ご容赦を」
科学くん「続けます」
文学くん「続くんだね」
科学くん「さて、別々の場所に置くとどうなるか」
文学くん「さてお立会い!ばばんばん!」
科学くん「大阪で箱を開けたら東京の箱の中身がわかる」
文学くん「フムフム」
科学くん「箱を並べて順番に開けたら開けると同時に東京の箱の中身がわかる」
文学くん「電話で聞かなくても」
科学くん「情報の伝達速度が半端じゃない」
文学くん「何しろ同時だもんね」
科学くん「光より速い」
文学くん「なるほど」
科学くん「異常な速さ」
文学くん「くどい」
科学くん「これでコンピューターを作ったら計算速すぎ」
文学くん「量子コンピューター」
科学くん「なんだ、知ってたの?」
文学くん「エヘッ」
科学くん「テレるかね」
文学くん「えーと、つまりシュレーディンガーの猫はいた!っちゅうわけ?」
科学くん「少なくともその理屈で物事は進んでるようね」
文学くん「ということは僕らも確率で存在してるってこと?」
科学くん「君、ちょっと透けてるけど」
文学くん「え、ウソ!」
科学くん「箱を開けて僕が生きてたら」
文学くん「びゅーてぃぺあ~♪ はー、さいならー」
2011/04/15
2011/04/10
インクが徐々に増えてきた。
土曜日に職場に置いていたインク瓶を全部家に持って帰ってきた。
モンブランのロイヤルブルー
モンブランのブラック
セーラーの極黒
セーラーの青墨
Kobe INK物語の塩屋ブルー
プラチナのピグメントブルー
ウォーターマンのブルーブラック
で、家においていたのは
セーラーのブルーブラック
セーラーの海松藍
全部で9個。
そのうちのどのインクをどの万年筆に入れたかというと
キングプロフィットには極黒
モンブラン149には海松藍
中屋ライターにはセーラーのブルーブラック
プロギアスリムミュージックにはプラチナピグメントブルー
海松藍はすごく気に入ったけど、もう手に入らないなら他のインクを探さなくちゃ。
市販されているインクの中ではドクターヤンセンのディケンズが海松藍に似ているような気がするんだけど。
モンブランのロイヤルブルー
モンブランのブラック
セーラーの極黒
セーラーの青墨
Kobe INK物語の塩屋ブルー
プラチナのピグメントブルー
ウォーターマンのブルーブラック
で、家においていたのは
セーラーのブルーブラック
セーラーの海松藍
全部で9個。
そのうちのどのインクをどの万年筆に入れたかというと
キングプロフィットには極黒
モンブラン149には海松藍
中屋ライターにはセーラーのブルーブラック
プロギアスリムミュージックにはプラチナピグメントブルー
海松藍はすごく気に入ったけど、もう手に入らないなら他のインクを探さなくちゃ。
市販されているインクの中ではドクターヤンセンのディケンズが海松藍に似ているような気がするんだけど。
それは市場なのか畑なのか
本を電子化すると情報を探して入手する手間が省けて、とても便利になるというのは何でも手に入るスーパーに似ている。
書物にはそういった市場(いちば)のような面があるけれども、また一方で書物には耕さなければ収穫できない畑のような面もある。
自分という畑からこれまでとは違う作物を収穫したくなったら、どう耕せば良いのかは他人から学ばねばならない。
書物を読むという行為は他人の畑に入って他人が耕した畑を自分でもおさらいしてそこを耕すようなものだ。
そしてその他人の畑を耕すときに、線を引いたり書き込みをしたりページの耳を折ったり、寝転んで胸の上で本を温めたり本を抱いて寝たり呆れて本を投げ出したり読み終えたページの分量を指で挟んでニヤッとしたり、以前の自分の書き込みに呆れたり、その書き込みを線で消して上から新しい書き込みをしたりといった書物との付き合いからしか新しいアイデアは生まれないんじゃないだろうか。
だから最近僕が万年筆やインクに耽溺していることの言い訳がここから始まるわけだが、本という畑を耕すための鍬(くわ)がペンで、インクは畑に撒く水のようなものだ。
本の匂いを嗅いだり触ったりするのは畑の土をハダシの足で踏んで土の冷たさや暖かさを直に足の裏で感じたり、土の匂いを嗅いだりすることにつながっていて、筆記具の手触りは鍬の柄の手触りで、インクの匂いは畑に撒いた水や肥料の匂いのようなもので、そういう脳の仕事の中でも特にプリミティブで生産的で肉体的な部分は物質感というものが不可欠な気がする。
だからこの世の中から本もペンもインクも紙も鉛筆も無くなってパソコンとキーボードだけになったら人間の知的生産性はかなり落ちると思う。
畑が無くなってスーパーだけになったら誰が野菜を作るのだろう。
2011/04/07
海松藍
セーラーの季節限定インクの海松藍(みるあい)です。
日本の伝統色の一つで、海松(みる)という海藻の色と藍色の中間の色。
この暗く濁った黒緑色に一目惚れしてしまいネットで探しましたがどこも売り切れ。
去年の春の限定色だったらしく、再販の予定もなさそうです。
日夜、ああみるあいみるあいと呟きながらネットをさすらっていると
ヤフオクで一瓶だけ見つけてようやく手に入れることが出来ました。
黒に近い緑です。
もう少し薄い色にするために古いモンブランインクの空き瓶に海松藍を7mlと水4mlを混ぜて
こんな色。
ただしインクの粘度は落ちます。
インクの粘度が低いので書く速度のギアをセカンドからトップに入れてみよう。
ギュイーン。
というインク遊びの巻でした。
2011/04/03
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