2020/12/31
UNIQBALL(後篇)
僕がFマウント用に持っているAFレンズはAF Micro Nikkor 2.8/55とタムキューF017の2本。いずれも三脚座がない製品なのでどうするか。いろいろ方法を考えたが結局既存の三脚座でなんとかすることに決定。 マイクロニッコールの鏡筒に紙テープを巻いて円周を測ると220mm。3.14で割って直径は70mm。
まずはマイクロニッコールでこの方法を試そうとアマゾンで円周内径7cm前後の三脚座を物色したら 「DSLRKIT リング式三脚座 ニコン互換品 Nikon AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR, Nikon AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR 2,900円」が円周内径68mm(同系統の製品で確認)だったので注文。届いた商品をマイクロニッコールにあてがってみたらきつくてハマらない。2mmの差はばかにならなかった。それで引っ張って輪っかを広げたり干渉するところを削ったりビス穴を広げたり。
「SmallRig カメラネジ 1/4ネジ 3/8ネジ M2ネジ M2.5ネジ M3ネジ M4ネジ カメラアクセサリー用固定ネジセット-2326」の中のこのネジだけが適合。
UNIQBALL(前篇)
でもこのやり方ではホットシューに負担がかかる。ホットシューがどれくらいの負荷に耐えれるだろう?それで三脚座を使う方法も試してみた
後篇に続く
*この変換アダプターなしでホットシューアダプターをロングプレートに直付けでよかった
2020/12/30
iPad air4の防水ケース
先日CamRangerで撮影していてモニターに使っていたiPad air4を小川に落としてしまった。1/4ほど浸かったけどすぐに拾い上げて電源offにしその日は撮影を中止。帰宅後防湿庫に入れて3日後に立ち上げたら無事動いたのでほっと胸をなでおろした。iPad airは防水機構が全く無いので水に浸かったらそれでおしまい。やっぱり防水ケースがいるだろうと日本やアメリカのアマゾンで探したが見当たらない。代替品というか、まぁこれなら使えそうかなと思って注文したのがこれ↑「KOKUYO ソフトクリアケースC B5」 略称「クケ-105」
軟質プラスチック製でチャックが付いている。もともとこれは書類や資料や地図などを入れるものらしいけど、サイズ感と軟質プラスチックでフニャフニャしていないこととチャックが付いているのがiPadの防水ケースとしてぴったりじゃないかと思って注文。アマゾンでは売ってなくてヨドバシで注文。価格は316円。取り寄せ一週間くらい。
サイズ感はバッチリ
指紋認証は当然使えません。立ち上げは毎回暗証番号。しかしその他の操作はだいたい認識してくれるのでこんなもんじゃないかと。スワイプがすこし鈍感かな。お風呂でiPad airを使いたいひとには朗報かも。ただし苦情は受け付けません。以上年末の小ネタでした。
2020/12/28
意外な結末
昨夜眠れないままあれこれ考えていて自分が犯していた大きなミスにやっと気が付いた。
それは僕が最近苦労していたいくつかのこと、たとえばどうすれば最低地上高を確保できるかとか、そのための方策として大きめの雲台が使いにくいことや、いかにセットを軽くするかとか、しかし小さめの三脚ではカメラを支えきれないとか、そういったことを含めて僕を悩ましてきた問題のすべては、僕がV4-unitのようなアーム系の使用にこだわっていたためだったということ。
水平開脚できる三脚に雲台を直付けすればいろんな問題はあっさり解決するではないか!
例えば今回買ったLeofotoのLS-223Cは水平開脚が可能な機種なのでエレベーターの取り付けは(少なくとも単に地面に近いレベルで写真を撮りたいだけなら)不要なのだ。ああ、こんな単純なことに気が付かなかったとは。これまでああでもないこうでもないと愚にもつかない工夫を披瀝していたことが恥ずかしい。
なぜ僕は今までアーム系の使用にこだわっていたのだろう。それをつらつら思い出してみると、そもそも僕が長年愛用していたVelbonのVS-443Qという機種は最大開脚しても三脚が水平にならず、低い位置にカメラをセットするためにはこのエレベーター機構を用いざるを得なかったからなのだ。
いやもちろんこの機構は接地目的だけでなく見下ろしで物撮りするなどさまざまに便利な用途があるが、僕はカメラをできるだけ低くセットできるというメリットに飛びついたものだから、そしてその恩恵と愛着のために、この機構なしの三脚などありえない!とまで思いこんでいた。そしてそれがそもそもボタンの掛け違いだったわけだ。
うーん、ひとは思い入れに対する愛着を前提にしてどんどん勘違い街道を驀進していくものであるなぁと一人窓の外を眺めヒゲのないアゴを撫でながら述懐にふける冬の朝。
2020/12/27
空振りの巻
浸水事故から3日たったのでD800Eを防湿庫から取り出した。電源を入れたら液晶パネルに水没のときと同じErrの表示が出たので駄目かと思ったが、取説を見るとErrは「撮影中に何らかの異常を検出しました」、その場合もう一度シャッターボタンを押してみなされと書いてあったのでその通りしたらD800Eは何事もなかったかのように覚醒。浸水事故ではなくただの一過性のトラブルだったのだろうか。実はZ7購入の皮算用もしていたのだがそれが無駄になったのは悲しくもあり嬉しくもあり。いずれにせよこれから水面ギリギリ撮影は気を付けねば(まだ懲りてない?)。
今回カメラを水没させてしまったのは、もっと水面に近く!というふうにどんどんカメラを水面に近づけていく過程でエレベーター(V4-unit)と自由雲台の操作を誤ってしまったからで、ぎりぎりまで水面に近づけたいなら手持ちが一番安全だと思う。5年前にCamRangerを購入するもやがて使わなくなった理由の一つは、CamRanger使用中はカメラ側のシャッターボタンを押せないこと。カメラを手で保持しながらモニター画面のシャッターを押すのは無理なので、CamRangerを使うなら三脚は必須という結論からだった。
そこでiPadは無理でもiPhoneをカメラのシャッターの近くに固定できればiPhoneのシャッターを(カメラを手で保持しながらでも)押せるのではないかと考えた。最初カメラの三脚穴にステーやフレキシブルアームを取り付けてそれにiPhoneを固定することを考えたがいいものが見つからない。
それで結局↑のようなVelbonのスマートフォンホルダー+アングルアダプター+エツミネジ付きシューでやってみた。
そこでハタと気が付いた。これってCamRangerを使わなくてもライブビュー画面を見ながらシャッターを押せば済む話では?このセッティングでCamRangerを使う意味はある?それに手持ちだからFocus Stackingも無理だよね?
う~ん、まぁライブビューより上でモニター画面見れるし。
いやいやそれもアングルファインダー使えば済む話だろ?それからこないだマジックテープでCamRangerを三脚に固定するって言ってたけど三脚を使わないならCamRangerをどこに固定するつもり?
あ~あ、シオシオのパー(®快獣ブースカ)。
2020/12/26
橋本治の恵み
令和2年12月26日(土)
今読んでいるのは橋本治の「小林秀雄の恵み」と「ひらがな日本美術史第4巻」。
どちらもすでに絶版だが、特にひらがな日本美術史は1~7巻のうち第5巻は絶版中の絶版で、新潮社に再販のメールを出したが返事はなく某サイトで奇跡的に見つけてようやく全巻揃えることができた。
小林秀雄の恵みもひらがな日本美術史もどちらもすごく面白い。つくづく橋本治はこんがらがったヒモを解く名人だなと思う。まだ途中までしか読んでいないが、特に前者ではあざやかにヒモを解いたあと、なぜそれほどまでにこんがらがってしまったのかを丹念に辿っていくという道程がすなわち小林秀雄に対する尊敬と愛情の道程でもあって、それが本の題名になっている。
ゆうべ夜中に橋本治がどうして巨額の借金をしていたのか知りたくなって寝床でiPhoneで調べてみたら、バブル崩壊の直前に41歳の彼は1億8000万円のマンションをローンで買って(買わされて?)、亡くなる70歳で完済するまで毎月百万円の返済をしていたため返済総額は5億円にのぼるほどだったことや、担わされたマンションの管理組合理事長の重責によるストレスからか62歳で難病の顕微鏡的多発血管炎(MPA)に罹患して狭心症や腎不全も合併しカリニ肺炎にも罹患していたことや、亡くなる1年前に上顎洞癌の手術も受けていたことを知った。
名著も多いがとっちらかった内容の本も混交しているのは文字通り自転車操業を余儀なくされていた事情もあるだろうが、彼自身も述懐しているように仮に借金していなくても生涯著作を量産し続ける人生だったろう。読者にとってそれは文字通り「橋本治の恵み」であり、いわば彼は爆走するソリからプレゼントを撒き散らしながら去っていく病気と借金まみれのサンタクロースだった。
遅まきながらメリークリスマス。
2020/12/25
気になっている雲台のまとめ(ほぼ自分用)
せっかくなので僕の気になる雲台関係をエクセルにまとめたので供覧。
ギヤ雲台の長所はパンとチルトの微調整ができること。ギヤのロック解除がついていれば動作もスピーディー。欠点は大きいことと重いこと。
ジンバル雲台の長所は地面スレスレに設置できて水平出しが容易なこと。欠点は大きいこと。
UNIQBALL UBH-35Xは文字通りユニークな雲台。自由雲台が上下二段になっていて、下の雲台で水平にしたら上の雲台でパン・チルトしてもずっと水平が維持されるという。問題は全高が10cm弱なのと高価なこと。日本で入手すると7万円以上だがB&Hなどの海外のサイトで買えば3万円台。
レベラー関係は安くて魅力的な商品が多い。どれも水平出しが比較的容易で、僕が気になっているのはVelbonのプレシジョンレベラー。この動画で使い方が見れる。追記。エクセルの表にはパン・チルトに○を付けたけどパンは可能だが水平出ししたあとはチルトは出来ない気がする。
GITZOのGH2750QRは僕の持っている雲台。自由度が高く、これなら地面スレスレで撮れると気張って購入したがなんだか大袈裟な気がしてあまり使っていない。
Velbon QHD-53Q改は最近紹介した自由雲台。長所は軽くて低位置でのセッティングが簡単で、V4-unitに装着してもある程度水平出しができること。欠点はV4-unitの傾斜が20°以上になると水平出しができないこととパン・チルトの微調整ができないこと。
僕にとっての理想の雲台は
軽くて全高が低くて水平出しが容易でパン・チルトの大まかなセッティングがスピーディーでかつその微調整ができて価格が安いもの。
ははは。そんなもん、あるか~い。
2020/12/24
2020/12/23
2020/12/22
2020/12/20
ファインダー転びバテレン
僕はファインダーが好きだ。ファインダーを覗き込むとき、僕の意識は外界から遮断され、暗いトンネルの向こうに僕の見たかった世界が広がる。背面液晶モニターではとてもこの"in"な感覚は得られない。
僕の好きな地面や水面スレスレの写真を撮るときは、だからアングルファインダーを使う。地面に腹ばいになってアングルファインダーを覗き込むと、いつもよりさらに"in"な感覚を味わうことができる。写真を撮るというのは僕にとってこういう感覚を味わう行為だ。
そういった撮ることの喜びとは別に僕は撮れた画像を自分の求めるイメージに作り上げる作業にも大きな喜びを感じている。日本ではこういった「写真に手を加える」という行為に対して否定的な意見が多いけれども、写真に手を加えて自分の欲するイメージに近づけていくというのは口幅ったいようだが一種の芸術行為であり、素人でも、いや素人だからこそこういった創造活動に浸れるのはいいことだと思う。
かのアンセル・アダムスもこう言っているではないか。
"You don’t take a photograph, you make it."(写真は撮るものではなく、創りだすものだ)
"Dodging and burning are steps to take care of mistakes God made in establishing tonal relationships.”
(覆い焼きと焼き込みは神様のトーン調整ミスを手直しさせていただく工程である)
"The negative is the equivalent of the composer’s score, and the print the performance."
(撮影されたフイルムが作曲家にとっての楽譜とすれば、現像はその楽譜を元にした演奏に相当する)
さて、写真に手を加える作業はいろんな技術を習得するという過程でもある。
YouTubeでは海外のアーティストがいろんな技術を教えてくれる。一度そういった動画を見てもらえればわかるが彼らはとてつもなく複雑多様な技術をすごいスピードで進めていくので見ている方は目が回ってしまう。
まぁだからといってこういった技術を駆使した画像、例えば500pxのPopularに選ばれた写真などが必ずしも素晴らしいというわけではなく、我々日本人の目から見ればちょっとやりすぎと感じることも多い。目標は自分の欲するイメージに近づけていくことで、effectの驚きにハンドルを握らせてはならない、他人にスゴイと思わせるためにやっているのではないということだ。これは自戒でもあるが。
で、何が言いたいかというとどうもこのごろ僕の写真活動の比重は撮影よりも「表現」に移行してしまって、ファインダーを覗くという喜びが絶対のものではなくなってきたということ。それがわかったのは昨日も書いたがカメラをサカサマにして撮影することやCamRanger経由でiPad画面を見ながら撮影操作することに対する心理的な抵抗がなくなっていることに気が付いたからだ。
たしかに光学ファインダーの焦点誤差問題でライブビューを使わざるを得なくなったことや這いつくばって写真を撮るのが年齢的に厳しくなってきたことも影響してはいるが、フォトジェニックな被写体でなくても身近なものに自分だけの魅力をキャッチしてどうにでも表現していけるという自信のようなものが湧いてきて、ま、撮れさえすればあとは任せとけみたいな、最近はそんな気分。
とてもエラそう(笑)。
2020/12/19
CamRanger focus stacking覚書
・ステップサイズはsmall, medium, largeの3段階(これは僕の持っている初期型の場合で、CamRanger2になるとFocal lengthとショット数など非常に細かく設定可能)
・レンズ前50cmほど離れたメジャーではsmallは1mm, mediumは5mm, largeは10mm刻みだったがレンズ前15cmのメジャーでは各0.2mm, 1mm, 2mmだった。レンズから離れるほど間隔は大きくなる
・focus stackingは一番手前のピントから始まって向こうに向かってステップしていく
・モニター画面ダブルクリックで画像を拡大してピントを合わすよりfocus stacking画面のステップアップダウンの三角印でピントを合わせるほうがはるかに簡単
・RAW画像はダウンロードに時間がかかるので現場ではjpegでシミュレーションして本番はRAWで
・サムネール画像を削除するとカメラ内の記録も消える
・focus stackingはカメラもiPadもバッテリー消費大
追記:
相変わらず三脚関係のことばかり考えている。
v4-unitの角度が20°より大きいときどのように水平出しするかとか。
今日たまたまYouTubeを見ていたらクイックシューにパンニングクランプを介してロングプレートを取り付ける動画があって、なるほど水平出しも大事だがカメラ+レンズの重心が雲台にかかるようにするとカメラが安定して微調整がしやすくなるのだということを教えられてうれしくなった。
それでクイックシューにチーズプレートを取り付ける長めの1/4インチを探したりカメラと雲台とエレベーターをいじくり回しているうちに、そういえばカメラを上下逆さまにして地面スレスレに撮るという方法もあったなと思ってやってみたら、QHD-53Q改で余裕で水平出しができることがわかってこれまたうれしくなった。
上下逆さまにすることになぜか心理的な抵抗があったが、やってみてわかったのは、CamRangerで撮影するならISOも絞りもssもフォーカスも、要するにカメラ側の操作は全部iPadのモニター画面でできるではないか。それならカメラがサカサマでも何の問題もないではないかとということだ。
それでカメラをサカサマにするとCamRangerを取り付けるカメラのホットシューが使えなくなるのでv4-unitにマジックテープを貼ってそこにCamRangerを装着できるようにした。
2020/12/18
自由雲台改造計画(乱暴力篇)
Velbonの小型自由雲台はD800Eを支えるには非力だし
クイックシューを使いたいのもあって
VelbonのQHD-53Qを中古で購入した。
Velbonの商品サイトの説明にはボディを新設計したことで「ボール軸周りの間口を広げ、ボール可動範囲を拡大」したとあって、たしかに掲載された写真を見ると台座が90°よりもさらに傾いている。これがあればアングルアダプターを介さず水平出しができるのではないか。
ところが
うーん、全然あかんやないか(泣)
それならというわけで自分で改造することにした
まずストッパーのビスを外す
すると中ネジが現れる
中ネジを外すと何の苦もなくバラリと開帳
愛用のSUN UPアルミクイックバイス100で固定して
間口をヤスリで削って広げる
ご覧のようにかなり削ったことで
台座を目いっぱいまで傾斜できるようになった
削った面をマーカーで黒く塗って
"QHD-53Q改"完成
V4-unitに装着
こんな感じ
V4-unitの傾斜が20°以下なら水平出しできる
この雲台は水準器が付いているので水平がよくわかる
この雲台の推奨積載質量は4kgですが
改造による実質耐荷重は保証の限りではありません
2020/12/08
地べた三脚計画
LEOFOTO LS223C(三脚)
Velbon V4-unit(エレベーター)
Velbon Angle Adapter4
Manfrotto 088LBP(1/4-3/8ネジ変換)
GITZO GH2750QR(雲台)
Velbon Angle Adapter4
GITZO GH2750QR
重くて立たないのでアングルアダプターは寝かせて使う
V4-unitにGITZOの雲台を直付け
GITZOの雲台を付けると重くなるので
Velbonの小型自由雲台 QHD-33に変更
三脚もエレベーターも中古で購入したので
全部で2万5千円也
地面に平行可能
当然脚を伸ばしたほうが安定
たたむとこんな感じ
重量は1.35kg
チクリッシモのメッセンジャー型カメラバッグで運搬