View On Black
2012/10/10
2012/10/08
露出補正とEV値について
相変わらず個人的な覚書ですが露出に関するお話が続きます。
露出補正をするためには
EV値が何を意味しているのかをもう少し直感的にイメージできるようにしておきたい。
そこで前述の馬場信幸氏の記載を引用する。
「倍数系列の絞りとシャッタースピードを単なる整数に置き換え、
その数字の和で露出量を言い表すようにしたのがアペックスシステム。
絞りの数字をAV、シャッタースピードの数字をTVと言い、
AVとTVの和がEVで、この数字だけで露出量が表せる。
例えば絞りF5.6(AV5)で1/60秒(TV6)では5+6でEVは11ということになる。
EVは絞りとシャッタースピードの和なので、
その組み合わせをどのようにしてもEV値さえ同じであれば、露出量も同じである」
(「カラーリバーサルフィルムのためのこだわり露出テクニック」馬場信幸著)より。
AV/Aperture Value
TV/Time Value
EV/Exposure Value
EV値が高いということはTVやAVが高いということなので
そういった対象を反射率18%のグレーに見せるには入射光量を減らす必要がある。
言い換えればEV値とは「光を抑えこむ力強さの指数」なのですね。
車に例えればそれは入射光を抑制するブレーキの踏み込みの大きさのことで
いや実際にそうだというんじゃなくて、そう解釈するとEV値というものをイメージしやすい。
スポットメーターのダイヤルのEV値を増やすということはもっと絞って入射光を制限することで
スポットメーターのダイヤルのEV値を減らすということはもっと開いて光を入れるということですね。
白い紙を露出計で測ったらEV値が13だったとする。
白い紙を反射率18%のグレーに見せたいならEV値13に応じた絞りとシャッター速度にすればよい。
でも白い紙を明るい紙に見せたいならEVを2つほど緩めて11あたりの絞りとシャッター速度を選択すべきだと。
これが露出補正の基本的な考え方のようです。
でこの本にはどのような被写体に対してどれくらいの露出補正をしたらいいかが
いろんな例を挙げて説明してくれています。
付記
EV値そのものは被写体の客観的な明るさの指標であって
本来上げたり下げたりするという性質のものではありません。
ここで「EV値を上げる、下げる」と表現しているのは
適切な露光量を求めるためにスポットメーターの(EV値を示す)ローレットを回すことを意味しています。
露出補正をするためには
EV値が何を意味しているのかをもう少し直感的にイメージできるようにしておきたい。
そこで前述の馬場信幸氏の記載を引用する。
「倍数系列の絞りとシャッタースピードを単なる整数に置き換え、
その数字の和で露出量を言い表すようにしたのがアペックスシステム。
絞りの数字をAV、シャッタースピードの数字をTVと言い、
AVとTVの和がEVで、この数字だけで露出量が表せる。
例えば絞りF5.6(AV5)で1/60秒(TV6)では5+6でEVは11ということになる。
EVは絞りとシャッタースピードの和なので、
その組み合わせをどのようにしてもEV値さえ同じであれば、露出量も同じである」
(「カラーリバーサルフィルムのためのこだわり露出テクニック」馬場信幸著)より。
AV/Aperture Value
TV/Time Value
EV/Exposure Value
シャッタースピード | TV | 絞り | AV | |
1 | 0 | 1 | 0 | |
2 | 1 | 1.4 | 1 | |
4 | 2 | 2 | 2 | |
8 | 3 | 2.8 | 3 | |
15 | 4 | 4 | 4 | |
30 | 5 | 5.6 | 5 | |
60 | 6 | 8 | 6 | |
125 | 7 | 11 | 7 | |
250 | 8 | 16 | 8 | |
500 | 9 | 22 | 9 | |
1000 | 10 | 32 | 10 |
EV値が高いということはTVやAVが高いということなので
そういった対象を反射率18%のグレーに見せるには入射光量を減らす必要がある。
言い換えればEV値とは「光を抑えこむ力強さの指数」なのですね。
車に例えればそれは入射光を抑制するブレーキの踏み込みの大きさのことで
いや実際にそうだというんじゃなくて、そう解釈するとEV値というものをイメージしやすい。
スポットメーターのダイヤルのEV値を増やすということはもっと絞って入射光を制限することで
スポットメーターのダイヤルのEV値を減らすということはもっと開いて光を入れるということですね。
白い紙を露出計で測ったらEV値が13だったとする。
白い紙を反射率18%のグレーに見せたいならEV値13に応じた絞りとシャッター速度にすればよい。
でも白い紙を明るい紙に見せたいならEVを2つほど緩めて11あたりの絞りとシャッター速度を選択すべきだと。
これが露出補正の基本的な考え方のようです。
でこの本にはどのような被写体に対してどれくらいの露出補正をしたらいいかが
いろんな例を挙げて説明してくれています。
付記
EV値そのものは被写体の客観的な明るさの指標であって
本来上げたり下げたりするという性質のものではありません。
ここで「EV値を上げる、下げる」と表現しているのは
適切な露光量を求めるためにスポットメーターの(EV値を示す)ローレットを回すことを意味しています。
2012/10/07
ペンタックスの露出計
これが今回入手したペンタックスのデジタルスポットメーターというものです。
えーと、つまり何ゆえに露出計を買うことになったかをおさらいするとですね
先日2年間埃をかぶっていたNorita 66というカメラで写真を撮ってみたら意外に味わいのある写真が撮れた。
それに味をしめて僕なりにこのカメラの魅力を掘り下げてみたいと。
ただ撮れた写真は良かったと言っても恐ろしく低彩度低コントラストで、かなり補正しなければならなかった。
それはつまりフィルムがネガだったからで、ポジフィルムだったらもっと発色が良いのではないか。
しかしどうもポジフィルムというのはラティチュードが狭くて、露出が甘いとすぐに白飛びしたり黒つぶれしたりするらしい。
僕の買ったNorita 66にはTTL測光の露出計が付属していたがこのメーターは精度にちょっと難がある。
それならばちゃんとした露出計を手に入れて使い方をマスターせねばなるまい!
とまあ、40年も前の中判フィルムカメラに手を出したばっかりにですね、この子がここにいるわけです。
グリップを握ってみる。
後方から覗きながら引き金を引くと
画面中央受光角1度のターゲットの測光値(EV値)が鮮やかなルビー色で表示されます。
砲身には二つのローレットがあって、緑の方はISO。
赤い方に測定したEV値を合わせるとシャッター速度と絞りが自動的に表示される。
ただ、得られたEV値をそのまま適用するわけにはいきません。
被写体と光の具合で露出を補正する必要がある。
その際この商品に付属の説明書はよくできていてとても参考になるわけで
それ以上に心強かったのが馬場信幸氏のこの本です。
ともすれば勘に頼りがちな露出決定の道筋を明快に解き明かしてくれました。
18%反射板ってどこに付いてるんでしょう?
それは表紙の裏の印刷が反射率18%のグレーカードに相当するということでした^^。
2012/10/05
ND番号と絞りの関係
Norita 66はシャッタースピードは最速でも500分の1なのでNDフィルターを使うことが多い。
ネガフィルムで撮るときは多少適正露出からはずれていてもあとで何とかなるが
ポジフィルムで撮るときはNorita付属のTTL測光では無理がある。
それで今度露出計を手に入れようと思うのだが(やれやれ、いよいよ病膏肓に入るか)
Noritaに付けたNDフィルターをその都度反射式の露出計の前にかざして測定するのは面倒なので
計算で補正できるようにしたい。
そもそもNDフィルターを付けると何段分の絞りに相当するのだろう。
以前にも調べたことがあるが忘れてしまった。
それで今日はD800Eをマニュアルで撮りながら確認してみた。
F8で適正露出の時にナンバー4のNDフィルターを付けて同じ明るさにするには
絞りを2段開けなければならないということがわかった。
ナンバー2の場合は1段。
つまりND2は2の1乗で絞り1段分。
ND4は2の2乗で2段分というわけだ。
ND2とND4を重ねて使うときは
2+4ではなくて2×4=8で、8は2の3乗だから3段分。
でもこれはいちいち階乗を計算しなくても段数を足すだけでよい。
ND400は、400が2の何乗かを考えると2を底とするlogで
log400÷log2=8.6なので8~9段分暗くなる。
ND400フィルターを付けて同じ明るさにするには絞りが同じなら露出時間は400倍。
400分の1秒の露出時間なら1秒だ。
次にカメラの露出補正ボタンを+1や+2にすると何が変わるのかを確認する。
シャッタースピード優先モードでは露出補正ボタンを+1にすると絞りが1段開くことがわかった。
絞り優先モードの場合は露出補正ボタンを+1にすると露出時間が2倍の長さになり
露出補正ボタンを+2にすると露出時間が4倍の長さになった。
マニュアルモードの場合は露出補正ボタンは無効になる。
さてではそれを応用してみよう。
Norita 66を持って写真を撮りに行ったとする。
僕の使えるNDフィルターはNo.2とNo.4が1枚ずつのみ。
撮りたい被写体を反射式の露出計で測定すると
ISO100, F4, シャッター速度1600だった。これをNoritaではどう撮るか。
NDNo.4を装着すればNoritaのシャッター速度可能域400に入る。
NDNo.2とNo.4を重ねれば絞りをもう1段開いてF2.8で撮れる。
(いずれも選択肢の一例として)
もう一つ。
日光で白く光る壁をそのまま白く眩しげに撮りたいとする。
反射式の露出計で測定するとISO100ならF16でシャッター速度800と出た。
Noritaではどう撮るか。
白く光る壁を白く撮るには+3くらいの露出補正が必要なので
シャッター速度をノリタで撮れる400にしてまず1段。あとは2段分絞りを開いてF8。
もしNDフィルターを上記2枚重ねて使えばF2.8まで開くことが出来る。
ちなみにフィルムのISOはその倍数分絞りもしくは速度が変化する。
ISO100をISO50にすると露出時間を倍にするか絞りを1段開く必要がある。
以上カメラ初心者の覚え書でした。
2012/10/02
日没
ローパスレスや高画素化など、すべてを克明に写しとってしまうハイテク化の流れの中で
ピンホールやフィルムなどのローテクがまだ命脈を保っているのは不思議なことだ。
カメラの世界もハイテクとローテクに二極化しているのだろうか。
ハイテクは全てをすくいとって克明に提示するが
撮影者が何を提示したいのか焦点がわかりにくかったり
焦点がないまま輝きに任せて提示してしまうこともある。
ローテクは撮影者がテーマをしっかり持っていないとすべてが「ぼんやりの海」に沈んでしまうが
そのことが逆にテーマを生き生きと浮かび上がらせているのかもしれない。
その豊かな「ぼんやりの海」からひとは今でも豊かな実りをすくい取る。
そしてまたローテクにはリアルの復権という側面もある。
何人もこの世界を汚れずに生きぬくことは出来ない。
汚れのないピュアな世界があの世とすれば
汚れはこの世の刻印であり
そのざらついた手触りを思わせるテクスチャは僕達にリアルを呼び覚ます。
2012/09/30
Self-Portrait In Kyoto
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